ドキドキしてきました
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・・」
ギルドに着くと真っ先に迎えてくれた・・・というか、入り口付近のテーブルで突っ伏していた二人の少年が顔をあげます。二人ともすごく疲れた顔してるけど、どうしたのかな?
「あんたたち、どうしたの?」
「顔死んでるよ〜」
「うん・・・なんか疲れちゃって・・・」
変身する気力もなく、猫の姿でソファに倒れていたラウルにシャルルとセシリーが声をかけています。疲労しすぎじゃないかな?私たちがいない間にどんなことしてたんだろ。
「おっ、戻ったか、シェリア、ウェンディ」
私たちが心配していると、奥からリオンさんが姿を現しました。彼はいつも通りだし、疲れているのはシリルとレオンだけみたいですね。
「どうだった、学校は」
「全然変わってなかったよ」
「大きくてびっくりしました」
彼の質問に嬉々として答える私たち。すると、その後ろで疲労感満載だった少年の一人が勢いよく立ち上がります。
「そうだ!!ウェンディは何話したの?」
疲れなどどこかに吹き飛んだらしく、興味津々といった様子で私の方を見ているシリル。その瞳は学校の生徒たちを思わせるほどキラキラしていました。
「内緒」
「えぇ!?なんで!?」
びっくりした様子で詰め寄ってくる水竜。よほど興味があるらしく、逃げられないようにと両手を掴む彼は、びっくりするほど顔を近づけてきます。
「ねぇ、気になるから教えて」
「シリルなら同じことを話しただろうし、言わなくてもわかるよ」
長い睫毛の目をパチパチさせてきょとんとしているシリル。私が話したことは、彼から学んだこともたくさんありました。突然言われると思い付かないかもしれないけど、その時になれば彼は同じことを話すはず。だから、私はあえて教えません。
「ねぇってば!!」
「フフッ。ダ〜メ」
そう言うとガックリと項垂れるシリル。そんな彼の頭を撫でながら、私も彼に並べるくらい強くならなきゃなと決意を新たにしました。
第三者side
ウェンディに話した内容を教えてもらえず膨れているシリル。彼女たちの後ろでは、天神が氷神に話しかけていた。
「レオンはあたしが何話したか気にならないの?」
「どうせ“愛”がどうのこうのっていったんでしょ?」
「えぇ!?なんでわかったの!?」
「やっぱりか」
予想通りだったため、興味の欠片もないといった表情のレオン。興味津々の水竜を焦らす天竜と、興味ゼロの氷神の意識を引こうとする天神。幼い彼らのやり取りを眺めていたギルドの魔導士たちは、楽しそうな彼らに笑みを浮かべていた。
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