ドキドキしてきました
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せ肩をすくめる。赤ちゃんを起こさないようにとそっと彼女をこちらに手渡したシェリーさんが、説明をしてくれた。
「二人とも、ミルク飲ませた後ゲップさせなかったんないですの?」
「ゲップ?」
「させる?」
彼女が何を言っているのかさっぱりな俺たちは、ただ次に続く言葉を待つしかない。シェリーさんはため息をついた後、話の続きを話し始める。
「赤ちゃんはまだゲップをすることが難しいから、背中を叩いてそれを促さなければならないんですわ。それを忘れると、苦しくなって泣き出してしまうんですよ」
その説明でようやく理解した俺たちは納得してうなずく。そういうことだったのか、言われてみると納得だな。
「次からは気をつけるんですのよ?」
「「は〜い」」
シェリーさんの指導に手を挙げて返事をする。赤ちゃんのお守りなんか初めてだから、知らないことばかりだ。
「そういえば、なんでお守りの依頼なんか引き受けたんですの?」
俺の腕の中にいる赤ちゃんの頬をつつきながら、素朴な疑問を投げ掛けるシェリーさん。
「なんで選んだの?」
俺はその質問を受け、隣にいる金髪の少年に問いかける。だが・・・
「え?なんで俺に聞くの?」
「え?」
「え?」
両者ともに相手の顔を見て?マークを浮かべている。まさかこの依頼選んだのレオンじゃないのか?でも俺もこの依頼を受けた記憶なんかないんだが・・・
「ラウルが選んだの?」
一緒に赤ちゃんのお守りをしていたラウルに聞いてみる。彼はミルク探しがよほど疲れたらしく、口では答えずに首をフルフルと横に振って否定する。
「まさか・・・適当にこれ選んだんですの?」
「そうみたいだね」
「その可能性が高いです」
信じられないといった表情で俺たち三人の顔を見るシェリーさん。それには俺も同感だ。だってウェンディやシェリアがいてくれるならまだしも、このメンツでお守りなんか、うまく行く可能性の方が低いんじゃないだろうか?
「私が変わりましょうか?」
心配してなのか、シェリーさんがそんな提案をしてくれる。確かにありがたい提案ではある。だけど・・・
「いや、大丈夫です!!」
「俺たちでなんとかするんで」
引き受けたからには最後までちゃんとやりたい。それに、シェリーさんにそんな目で見られたのはなんかムカつくから、ちゃんと依頼を完遂してびっくりさせてやりたいと思った。
「それならいいんですけど・・・」
俺たちの説得が通じたらしく、ギルドへと戻っていくシェリーさん。
「オギャア!!」
「わぁ!!また泣き出した!!」
「今度は何?」
「赤ちゃん泣きすぎぃ」
彼女が立ち去ったと同時に泣き叫ぶ赤ちゃん。今度はなんだと俺とレオン、そして復活したラ
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