ドキドキしてきました
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クして顔を覗かせる校長先生。とうとうこの時が来たんだと思うと、収まってきた緊張が再び胸の底から沸き上がってきました。
「いこっ!!ウェンディ!!」
そんな私に手を差し伸べる天空の神。その彼女の笑顔を見て、私も思わず笑顔になっていました。
「うん!!」
差し出された少女の手を掴み、部屋から出ていく私たち。私とシェリアの姿を見た瞬間、会場中から拍手が巻き起こりました。
シリルside
「オギャア!!」
レオンが普通の高い高いをしたり、俺がミルクを飲ませていると、突然大きな泣き声をあげる赤ちゃん。不意に泣き出した赤ちゃんに、お守りをしている俺たちは思わず体をビクッとさせる。
「わっ!!また泣き出した!!」
「今度は何?」
先程から何度も泣いては対応してを繰り返している俺とレオン。一緒に子守りをしていたラウルは、大急ぎでミルクを買いに行かせたこともあり、疲れてその場に座り込んでしまっている。
「トイレか?」
食事は与えたので、もしかしてとレオンがそう言う。だが、それなら鼻のいい俺が気付かないわけがないから、おそらく違うと思う。
「ビエーーーー!!!」
そうこうしている間も泣き続ける赤ちゃん。俺は目に見えて慌ててるし、レオンもなぜこの子が泣いているのかわからず頭をかいている。
「あら?どうしたんですの?」
そんな俺たちの元に一人の救世主が現れる。猫耳のカチューシャをし、肌を大きく露出させた黒地の服を身に纏った、シェリアと同じ髪色の女性、シェリー・ブレンディさんその人である。
「シェリーさん!!助けて!!」
「なんでか泣き止まなくて」
通りがかりの彼女に事情を説明し、抱っこしていた赤ちゃんを渡します。受け取ったシェリーさんは、赤ちゃんを泣き止ませようとユサユサとしてみますが、一向に泣き止む気配がありません。
「もっかい投げるか?」
「それは絶対ダメェ!!」
最初のあの超高い高いをまたやろうと提案するレオン。しかし、あんなので泣き止むはずもないだろうし、仮に泣き止んだとすればそれは悪い意味でのこととしか思えないのだが・・・
「なんだ、そういうことですか」
俺がレオンの暴走を止めていると、シェリーさんが何かに気付き、赤ちゃんを縦に抱きます。
トントンッ
彼女はその赤ちゃんの背中を数回軽く叩くと、抱き抱えられていたその子は、ゲップをしてみせました。
そしてそれと同時に、泣き止んでいた彼女は静かになり、スヤスヤと目を閉じていきます。
「え?結局今のって・・・」
「なんだったの?」
なぜ泣き止み、眠りについたのかさっぱりな俺たちは顔を見合わ
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