暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはA's 〜そして笑顔で〜
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「自分から消えるリィンさんに罪悪感を、そして残されたはやてちゃんが絶望に染まりきらないように・・・・・」

「違うな」

「え?」

「で、でも」

「違えよ。オレはそんなたいした人間じゃない」

「舜君・・・・」



[Gate Open---Mahou Syoujo lyrical Nanoha A's]


するとその場にゲートが開く。
蒔風の役目は終わったと言わんばかりに。

「・・・・・・」

無言で蒔風はゲートに向かう。

「舜君!!!」「待って!!!」

「・・・・・お前ら!さっきの変な話、はやてにするなよ?」

「でも!!」

「でもはなしだよ。なのは、お前はもちっと人を頼れ。なまじいろいろできるから頼りにくいかもしれないけどな」

「そんな話を聞きたいんじゃないよ!!!」

「じゃあな・・・・・」

バシュウ!!

「「舜(君)!!!!!」」

そうして、蒔風は淋しくこの世界を去った。
一つの命をその翼に背負って。


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翌朝
八神はやては涙と共に起床した。
その手に握る十字架が昨日の出来事が真実であることを物語る。

それから彼女は蒔風を恨んだ。
なぜリィンを消したのか。
蒔風の言うことが本当ならば、リィンはもっと生きたかったはずなのに。

それを怒鳴り散らしてやろうと意気込んで蒔風のいたリンディ家の隣の部屋に向かったはやて。
シャマル、シグナム、ヴィータを引き連れてだ。

しかし、その部屋には何もなかった。
それどころか引き払った後だと言う。

そしてどうしようかと冷静になったはやて。
いろいろ考えているうちに、別の可能性が出てくる。

もしこれが本当なら、蒔風の急な変貌も納得できる。
いや、思えばなぜ気付かなかったのか。
そしてわかったのだ。

八神はやては知った。
自分の考えをその場でシグナム達に話し、それが事実かどうかを問い詰めた。
騎士たちはなかなか口を開かなかったが、最後には話した。
その後なのはとフェイトにも問い、答えをもらった。

そして少女は決心した。
「謝ろう」
もしあの青年にもう一度会うことがあったら、絶対に謝るのだと。
なのは達も彼にはまだ言いたいことがたくさんあるのだと言った。

そして彼のためにも、その遺志を継ぎ。

必ず彼女の後を継ぐ子を誕生させよう。
絶対に落ちない魔導師になろう。
不幸な子を救ってあげよう。

魔法少女たちの未来には、まだまだ光が満ちていた。




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