暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはA's 〜悪魔の正義〜
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の心情がわかって笑う青龍。
そして玄武が訊いた。

「では、儂らの負けはなんでしょうかな?」

「おまえら・・・わかってんだろ?」


「「「救える物を、根こそぎ救えなかったとき」」」


「獅子天麟はどうだ?」

「どうやら突破されたようだの。ようやる」

その報告を聞いて蒔風が息を噴き出す。

「ふーー。行くぞ。まだタイムアップじゃねえ」

「は」「御意に」


蒔風がヨロリと立ちあがって足を進める。
病院までは、少し遠かった。


「畜生が・・・今日がなんの日だか知ってんのか・・・今日は・・・・クリスマスイブだぞ!!!」



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「くそっ、一歩遅かった!!」

ヴィータ達はシャマルのデバイス、クラールヴィントの効果で姿を消して遠くから病院の窓を覗いていた。


「うう・・・テスタロッサちゃんとなのはちゃんなら何とかなりそうでも、すずかちゃんがいるんじゃ手が出せないわ・・・」

「なんという手段・・・・主はやての友人をも利用するか・・・・っ」

「あいつら・・・はやての友達連れて見舞いに来て・・・・でもあの表情・・・本気で心配してるみたいだ・・・」


遠くから見る病室には、なのはたち四人組ははやてを見舞っていた。
今自己紹介してるようで、それでもフェイトとなのはの動きは少しそわそわしてる。


「なあ・・・あの映像、本当は・・・・」

「言うなヴィータ。もはや何も信じられんのだ。我らは孤立している。「もしかしたら」ということに惑わされては・・・・・」

そういってたしなめるシグナムも悔しそうに唇をかんだ。
あの二人の少女は本気で主を心配してくれている。
それはここから見てもはっきりとわかった。

しかし、シグナムの脳裏にいくつもの可能性が現れていく。

もし、あれがすべて演技だったら?
もし、あれが自分たちをおびき寄せるためのものだったら?
もし、彼女たちも闇の書の封印を望んでいて、主もろとも・・・・・


そうではないと信じたい。
だが、その考えを「ない」と断言できないのもまた事実。
それができない自分が、シグナムたちは何より悔しく、己を恥じた。

「すべてはあの男が悪いんだ・・・こんな変なことになったのも、全部・・・全部!!」

が、そこに四人とは別の声が響く。



「悪いのは闇の書だ。その呪いのプログラムで、一体いくつの命が消えていったと思っている」



バッ!!!!と四人が振り返る。


病院から少し離れたビルの屋上に、あの仮面の男が立っていた。



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