第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはA's 〜奪われた主〜
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させね、え!!(ズゴン!!)それがお前のためになるならなおさらだ!!」
『はあ・・・まだ「闇の書」の真の名も知らないのか』
「なに?それはいったい・・・」
『今確かユーノ君が無限書庫で調べ物してんだろ?だったらじきにわかるさ』
「お前・・・この世界の「原典」を・・・」
『知ってるさぁ!!お前は忘れちまったみたいだけどな』
「ならば・・・このあとどうなると言うんだ!!!」
『それは言えないよ。そもそも、俺やお前が介入した時点ですでに歪んでるし』
「まさか貴様・・・もうすでに構築の計算が・・・」
『いや、まだ50%程度だ。だが、最後に「あれ」があるなら、結構役に立つしね』
「いくらお前でも闇の書は扱えないぞ。それに、計算してるんだろ?こんなんしてていいのかよ」
『今は休憩中さ。この会話も、ケルの中に埋め込んだ俺の力で交信してるし』
「どぉりで・・・強いわけだ!!!」
ドバガァ!!!!
蒔風の正拳が空中でケルベロスの胴体を横から殴り飛ばす。
ケルベロスの身体がぐらりと揺れるが、そのまま回転して後ろ足で蒔風を蹴り飛ばす。
だが、蒔風はそれを真っ向から受け止めて、ケルベロスの動くを止める。
しかしその爪はズップリとその体に食い込んでおり、さらに先ほどからのダメージも相まって、蒔風の視界がぼやけてきた。
そのまま握り潰してしまおうとするが、短い腕ではまわしきれず、それもかなわない。
(畜生・・・この体じゃあ・・・)
荒い呼吸を一瞬だけ深く貯め込み、ケルベロスを投げ放つ蒔風。
ケルベロスが空中で止まり、まるでそこに大地があるかのように四本の足で立つ。
蒔風とケルベロスの視線が交差し、その瞬間に二人が動いた。
ケルベロスの三つの口砲に焔が溜まり、まず左の首が火球を撃ってきた。
左が撃ち、また溜めてるあいだに中央の首がうち、さらに右の首が撃つ。
そうして間に左の口が装填し終わり、再び火球を撃ってくる。
それはまるで鉄砲隊の様に、絶え間なく撃ち続けられる火球の嵐。
それを蒔風がすべて弾かんと行動した。
獅子天麟を「麒麟」と「獅子天」に分けて、それぞれ左右の手に持つ。
そして最初の火球を「獅子天」の上薙ぎで弾く。
次に来たのを「麒麟」で横に薙ぎ、回転しての後ろ蹴りで次を。
そのまま回し蹴りで弾いた後にその脚を切りかえして踵で弾き、さらに「獅子天」振り下ろして地面に落とす。
そういった行動を何十発と繰り返し、蒔風に一直線に飛んでいく火球は、蒔風に到達した瞬間、花火の様に四方八方に飛んでいく。
そして痺れを切らしたのか、ケルベロスは三首同時に火球を溜めこみ、それを飲み込んだ。
すると、ケルベロスの身体が
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