SIDE:A
第二話
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金色の髪は尻の高さまで伸び、切れ長の紅い目はゾッとするほど妖艶の雰囲気を醸し出している。
そして、頭部には二つの狐耳が生えており、時折ピコピコと何かに反応を示し、臀部には鮮やかな金色の毛並みを持つ九つの尻尾が揺れていた。
その身に宿るチャクラもよく見知っているものであり、彼女が何者であるかを否応にも知らしめていた。
「えーっと、俺の使い魔になりました、九尾のクーちゃんです」
「ふんっ」
唖然とした様子でまじまじと九喇嘛に視線を向けるミナトたちに、どこか気まずい顔で使い魔となった妖狐を紹介する。
まだ完全に心を許していない九喇嘛は小さく鼻を鳴らし、明後日の方角に顔を向けていた。
「その者は九尾なんじゃな? 使い魔とは、どういうことじゃ?」
至極全うな疑問を口にするヒルゼン。ミナトとクシナはただジッと息子を見つめていた。
ハルトは真剣な顔に戻ると「ちゃんと説明する」とだけ言った。
「ふむ。ではハルトや、あとで儂らに説明してもらうからの」
「じゃあ僕は皆に知らせてきます。詳しい話を聞かないとなんとも言えないので、とりあえず撃退に成功したとだけ伝えてきます」
「それが無難じゃろう」
「妾は負けておらん!」
「まあまあ、落ち着いて落ち着いて」
負けたと思われるのが納得できないのか、柳眉を上げる九喇嘛をハルトが宥める。
その白雪のような手を握ると、ビクッと一瞬肩を震わせた九喇嘛は借りてきた猫のように大人しくなった。
心なしか頬を赤らめているようにも見えるそんな九尾の様子に、なにを悟ったのかクシナは「ははぁ〜ん」とニヤニヤした目で見ていた。
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