プロローグ〜特科クラス”Z組”〜後篇
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んて………」
一方パトリック達は年下の女子であるレンに4対1で挑んだにも関わらず圧倒的な差で敗北した事に信じられない思いをしていた。
「ふふっ、Z組にとってもT組にとってもいい勉強になったみたいね。模擬戦は以上。T組の協力に感謝するわ。あと、自習中だからといって勝手に教室から出ないように。―――そちらの子達も。教室で課題をしてらっしゃい。」
「は、はいっ!」
「し、失礼しました……」
サラ教官に視線を向けられた離れた場所からパトリック達の様子を見守っていたフェリスと貴族女子生徒は慌ててその場から去った。
「あと、明日の武術訓練は今日の模擬戦とさっきの模擬戦の反省にするわ。どこがマズったのかみっちり教えてあげるから自分達なりに考えてきなさい。それと4対1で挑んだにも関わらず負けたのだから約束通り放課後グラウンド20周のランニングをしてもらうわよ。」
「グ、グラウンド20周!?」
「さっき10周って言ってませんでしたか……!?」
サラ教官の口から出たレンに負けた時のペナルティーが倍に増えている事に驚いた貴族生徒達は表情を引き攣らせて反論した。
「アイテムやアーツどころか得物すらも使っていない年下の女子一人に男子4人で挑んで、しかも一撃も入れる事もできずに”瞬殺”されたのだから、倍になって当たり前よ。次レンと模擬戦するような機会が訪れた時には一秒でも耐えられるように体力くらいはつけておきなさい。でないとまた”瞬殺”されて男子や貴族としてのプライドが木っ端微塵にされるわよ。」
「………〜〜っ〜〜………!…………了解した。―――失礼する。」
そして貴族生徒達の反論に対するサラ教官の指摘を聞いて悔しさのあまり唇を噛みしめて必死に耐えていたパトリックは少しの間黙り込んで気を取り直してその場から去り
「パ、パトリックさん……!」
「ま、待ってください……!」
貴族男子生徒達もパトリックを追うように慌てた様子でその場から去って行った。
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