機動戦艦ナデシコ
1396話
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のコンサートをやって、軍事国家は軍事国家でも、軍事一色じゃないってところを見せたい訳?」
流し目でこちらを見てくるシェリルに頷きを返す。
「ああ。それに実際シャドウミラーが軍事国家だってのは事実だけど、別に軍事だけに偏ってる訳じゃないだろ? どちらかと言えば技術力に偏っていると言った方が正しい」
まぁ、その技術の大半が軍事に利用されているのは事実だけど。
「それにシェリルみたいに歌で活躍している人材もいるんだから、その辺をしっかりと見せつけておくのは必要だと思う。……もう一枠、でこぴんロケットを出したかったんだけど、それは無理なようだしな」
「当然でしょ。さっきも言った通り、私達は出る気がないから。そのつもりでいてちょうだい」
念を押すように確認してくる円にそう返す。
正直、もう数人歌手がいて欲しかったんだが……
「なるほど、ね。ねぇ、アクセル。別にそのライブに参加するのってシャドウミラーだけじゃなきゃ駄目って事はないわよね?」
「うん? ……ああ、なるほど」
シェリルの言葉で何を言いたいのかをすぐに理解する。
そうだよな、頭が硬くなっていた。
別にシャドウミラーの人材だけでコンサートをやる必要はないのか。
「なら、誰が出せる?」
「そうね……出来ればランカちゃんを呼びたいけど……どうかしら」
「ランカはなぁ……」
銀河の妖精と呼ばれたシェリルがシャドウミラーに所属する事になり、マクロス世界では以前ほどのメディアの露出がなくなった。ランカはその後を継いだ存在だ。
当初は初々しいところがあったランカだったが、今は押しも押されぬトップアイドルだ。……相変わらずバジュラを連れているので色々と目立っているというのもあるが。
最近、バジュラの方もCMに出たとか何とか。
しかもランカが連れているという事で、何気に評判はいいらしい。
何が受けるのか全く分からないよな。
「一応聞いてみるけど、あまり期待はしないでね。あ、でも……」
「うん? どうした?」
何かを思いついたシェリルの様子に言葉を掛ける。
「そう、ね。可能かしら? 場所の問題は……うーん」
「シェリル?」
「ごめんね。最近ちょっと気に掛かっているグループがいるのよ。ワルキューレっていうグループなんだけど、結構見所のある子達よ」
「ワルキューレ? ……また、随分と勇ましいグループ名だな」
ワルキューレってのは、北欧神話に出てくる女神達の名前だ。……いや、純粋な女神じゃなくて、半神とかそんな感じだったか?
戦場で戦死した英雄や勇者といった存在の魂をヴァルハラへと連れて行くという役目を持つ。
北欧神話という意味では、シャドウミラーと相性のいい存在ではあるな。
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