第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#16
戦慄の暗殺者U 〜a Red Magician's Girl〜
[18/20]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ヘイズ、
“炎髪灼眼の討ち手” その凄絶なる焔儀によって全て跡形もなく焼き尽くされた。
術の反動、そして射出の勢いで宙に舞い上がっていたシャナは
その身を中空で反転させ軽やかにコンクリートの上へ着地する。
目の前の視界、白い火花を放つ燐子達の最早残骸とも呼べぬ
存在の残滓がそこかしこに散乱した、見る者によっては阿鼻叫喚の地獄絵図を
想起させるような惨々たる光景を少女は真紅の煌めきをなくした
無明の双眸で見つめていた。
今し方発動した輪舞型の操作系自在式は、
あくまで目の前の視界を明瞭にするため高架に編み込んだモノ。
幾ら武装しているとはいえ燐子如きが例え何百体集まろうと、
「今の」シャナの眼中には端からいないも同然だった。
そのシャナの傍らに、術者の命令を忠実に果たした紅蓮の炎架が
主を護る守 護 者のように舞い降りる。
シャナはその一切の光を宿さない無明の双眸で、
給水塔の上、笑顔のまま拍手をしているフリアグネを冷酷に見据えると
人間の関節可動域を完全に無視して複雑に絡められた
自在式発動印が結ばれた右手を肩口へと掲げる。
そして咎人を断罪する執行官のような峻厳足る動作で
勢いよく印を振り解きながら真下へと振り下ろした。
その動作に合わせ内部に編み込まれた突貫型の操作系自在式が発動し、
炎架中心部に埋め込まれた灼熱の紅玉がより強く発光する。
「ッッッけぇぇぇぇ!!!!」
シャナの叫びが終わる前に深紅の炎架は迫撃砲が発射されたかのような
爆裂音を轟かせながら超加速し、笑みを浮かべて拍手を続ける
フリアグネに向かい一部の狂いもない正確な命中精度で襲い掛かった。
(灰に! なれ!!)
空間に紅蓮の軌跡を残す火炎の疾走を見送りながらシャナは強く心の声で、
「灰燼になれええええぇぇぇぇッッ!! 狩人フリアグネエエエエェェェェッッ!! 」
そして現実の声でそう叫ぶと、自分が認める二人の血統の男と同じように
右手を逆水平に構え標的を、フリアグネを貫くように差した。
←To Be Continued……
『炎 劾 華 葬 楓 絶 架』
流式者名−空条 シャナ
破壊力−A スピード−B 射程距離−B
持続力−A 精密動作性−B 成長性−C
能力−業炎と浄炎。異なる二つの属性の炎を自在式によって結合させ、
相乗効果によって増大した存在の力を高架型に変容させて
相手に撃ち込む炎の戦闘自在法。
高架に様々な自在式を編み込むことによって、
その軌道や属性を複雑に変化させる事が出来る剛柔一体の焔絶儀。
弱点は発動までの所要時間が長い事と、存在の力の消耗が大
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ