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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第58話:猫は普段興味無さげに佇んでいるが、常にこちらを伺っている。
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だろうか? 番号を言い切る前にウルフ殿が止めたが、これでビアンカ様はリュカ様の暗証番号を知ってしまった事になる。

「お前……早急に番号変更しておけよ。万が一青のダイヤルで金庫を破られたら、ビアンカさんが疑われるんだからな!」
「しかし何で私のスリーサイズを暗証番号にするのよ!?」

「だぁって……メモを残しておく訳にはいかないだろ。でも忘れちゃ拙いだろ。だったら何時も体感してるビアンカのスリーサイズにしておけば、忘れる心配もバレる心配も無い訳だよ。頭良いでしょ、僕」
「あの……体感してるって如何いう意味ですか?」

「そんな事聞くなよユニさん。毎日のように撫で回してるから数値を熟知してるって意味だよ」
ああ……なるほど。
流石は一番弟子のウルフ殿だ……直ぐ意味が解るんだ。

「でもさぁ……確かに憶えやすいけど、日々数値が変動したら面倒じゃねぇ? 特にウエスト周りは安易に変わるだろ、ワイド方向に」
「し、失礼なガキねアンタ! 結婚以後、スタイルをキープし続けてるわよ!」

「え、マジで!? じゃぁメイドの中には、金庫の暗証番号をしってる奴が多数居るんじゃねーの? ダメだろ、それ」
「馬鹿かお前は。ビアンカのスリーサイズが金庫の暗証番号だって言わなきゃバレないだろ」

「馬鹿はお前だ馬鹿! お前が先刻(さっき)言っちゃたんだろうが!」
「あぁそうか。じゃぁやっぱり、早々に変更しなきゃならないなぁ」
あらあら……リュカ様が悩み始めちゃいました。

「馬鹿が……ベラベラ喋るから困るんだ。でも俺も、誰かのスリーサイズに変更しようかなぁ……憶えやすそうだよなぁ……」
リュカ様が新たな暗証番号で悩んでる隣では、私の身体を見詰め「使えねぇ」と呟き、溜息を吐くウルフ殿が……殴っても許されるかしら?

「はっ! マオさんって結構良い身体してるよね。どれどれ、ちょっと触らせてごらん。ズバリ当ててみせるから(ニッコリ)」
やっぱり殴った方が良いかしら……マオに向かい両手を出して指をワキワキさせるウルフ殿。

「さぁウルフ様、紅茶のお代わりをどうぞ」
しかしマオは、優しく微笑むとウルフ殿の両手に熱い紅茶を注いだ。
「ぅわぁ熱! 何だこの女……以外と凶暴だぞ!」
いいえ、良くやりました。貴女はメイドの鏡です。

「今のはお前が悪いぞウルフ」
ですよね。流石はリュカ様!
「女性のスリーサイズってのはな……目で見て解れ!」
リュカ様は目で見て解るんですかぁ!? 如何なってるですか、その目?

「あ! 解ったぞ、ウルフの暗証番号が……ズバリ85・55・88だろ!」
「だ、誰のスリーサイズだそれは!?」
え、誰かのスリーサイズなんですか?

「おや? 僕は誰かのスリーサイズだとは一言も言ってないけど……誰か
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