20話
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険性を理解している。それを大切な幼馴染の手にあるというのは一大事だ。少なくとも人殺しを見過ごすわけにはいかない。
「それに織斑先生の技量の高さもあったから成り立ったとも思うのよ。現に零落白夜で死傷者が出ていないのがその証明。でも一夏くんもそう行くかは分からない」
1回でも触れれば自動的にシールドエネルギーがゼロになる。予備のシールドエネルギーがあるからこそ問題ない、という考えには一理ある。それでもリスクを最小化しているかと聞いたら疑問だが。
何が原因で2回以上触れるか分からないからだ。1回目はなんとかなるかもしれない。だが2回目からはどうなるかは分からない。一夏が初心者である以上、そういった事故の危険性は他よりも高いのは間違いない。
「……黙認されているのはなぜなんでしょう?」
「織斑先生と一夏くんを同列、はちょっと違うけどそれに近い見方をしている人が多いのと、ISの謎の多さが原因でしょうね」
「ISは稼働時間や経験値なんかで成長していく、と言われていたけど一夏くんはIS経験は全くない。にも関わらずワンオフアビリティが発現している。しかも形態移行もしていないのに」
「つまり、今までの説が全部間違っていた可能性が存在するのよ。これってかなり異常なこととは思えない?」
複雑な展開になってきたところで鬼一が口を挟む。自分がおいてけぼりになる可能性もあるが、一夏は自分よりも置いていかれるのは充分に考えられる以上はシンプルにまとめた。
「身も蓋もないことを言えば情報が欲しいってことですかね? 謎が多い以上は制約をつけるよりもむしろ積極的に使っていって稼働データを集めた方がいいと」
その言葉を楯無、セシリア、鈴の3人は無言で頷く。
「しかも世界初の男性操縦者。IS学園の上層部がどう考えているかは曖昧だけど、各国や企業からしたら喉から手が出るほど欲しいデータでしょうね。しかも自分たちの手を汚さずに済む」
「……唐突に思ったんですけど零落白夜が解析されて、消費の少ない零落白夜のような武装が通常ISに搭載されたら悪夢ですね。専用機持ちでも秒殺の可能性があるんじゃ……」
「それならまだいいわよ。問題なのは通常兵器なんかに転用された場合ね。一気に社会情勢が覆るわ」
「よく分からないところですけど、でもそれならISは純粋に競技用、もしくはそれ以外に収まりそうですね。それはそれで良いことだと思いますけど」
鬼一の意見には2つの意味がある。
女尊男卑の否定。そしてISを別のジャンルに活かすこと、例えば医療関係に活かすことで自分のように指を無くした人、身体の一部を無くした人の生活に活かせると考えたからだ。
「ちょ、ちょっと待ってくれ! ISって軍事利用は禁止されているんじゃな
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