20話
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IS学園は外部からの直接的なセキュリティは高水準だけど、中の方はそうもいかないわけ。今はそっちの方も手を回しているけどまだしばらく時間がかかるわね。鬼一くんの方にも人員を割けるようになったら私はお払い箱」
「まあ、それまではしょうがないですけど。僕自身もまだまだですし、自分の身だけを守れるかって聞かれたら怪しいんですよ正直」
「……その、鬼一さん? 更識生徒会長とはホントに……?」
ジト目が向けられた鬼一は困ったように両手を上げて左右に振って拒否。その様子にやましさなどは感じられない。純粋にセシリアからの疑念を晴らしたいのは間違いないようだった。
「この人がからかってくるだけで僕からは何もしてませんよ。そんな暇もありませんし」
暇がないというのは間違いなく、普段の授業の予習復習に朝・夕方・夜のトレーニング、そしてISを用いたトレーニングの反省も行っているのだから鬼一が娯楽などに回せる時間はほとんどない。
「そうなのよセシリアちゃん。この子ったら私の下着とか身体を見ようともしないのよ。これくらいの歳の男の子だったら鼻の下伸ばすのにそういったこともなし」
「それだけ聞くと先輩がアレな人に聞こえるのはなんでですかね?」
「おだまりなさい」
鬼一のツッコミに楯無は容赦なく鬼一の追撃を退ける。自室ではよくある光景。その2人のやり取りにセシリアは羨ましそうな、悔しそうな視線を向けるだけだ。口では何も言わない。
「まあ、というわけですセシリアさん。出来ることなら口外しないようにしていただければと思います。また変なのに絡まれたくもないですし」
要は新聞部のような連中や噂好きの人間、あることないことを言いふらすようなを生み出したくない、絡まれたくなかった。普段から珍獣を見るような視線に晒されている鬼一にとってはこれ以上ゴメンなのだ。
「え、ええ。このようなことを他の人に言いふらしたりはしませんわ」
以前、黛に絡まれたことや鬼一に対する視線を知っているセシリアは鬼一が迷惑を被るようなことはしないと約束する。もとより、そんなことしようという考えすらない。
「別にセシリアちゃんも遊びに来ていいのよ? 鬼一くんだって喜ぶだろうし、それに私は帰りが遅いことの方が多いから2人で仲良くすることだって出来るわよ」
「そ、そんな、鬼一さんと……破廉恥な……」
「……先輩、後輩いじりも程度を持ってください。それとセシリアさんも先輩の戯言に付き合わなくていいですから」
楯無の発言に対して顔が赤くなるセシリアと、目を細めて楯無を咎める鬼一。楯無の発言に振り回されているとロクなことがないことを熟知している鬼一はセシリアを諌める。
「やーん、鬼一くんつれないわね。というかセシリアちゃん
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