SIDE:A
第一話
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剣な顔をしていたと。
一方ミナトも頭を下げ続けるハルトに感じ入るものがあった。普段から物分りがよく我侭を言わない息子。手の掛らない子供で親としてそれが寂しく思っていたが、初めて息子が我侭を言った。
この非常事態だというのに、という思いはもちろんあるが、それ以上に頭の良いハルトがここまでする理由が気になった。
「……ハルト、さっき九尾をどうにかできるかもしれないって言ったね。それはどういうことかな?」
「ごめん、うまく言葉では言えない。でも後でちゃんと説明するから」
そう言って顔を上げたハルトの目には強い意志が宿っているように感じられた。
はあ、とため息をついたミナトは小さく頷く。
「わかった」
「ちょっとミナト!?」
「あのハルトがここまで言うんだ。本当に手があるのだろう。ならそれを信じてみようじゃないか」
「でも……」
「大丈夫だよ。いざという時は僕は守るから」
「……あー、もう! 一度決めたら梃子でも動かないのはミナトに似てるのかしらね。ハルト! 絶対に私たちの傍を離れちゃいけないからね!」
「うん! ありがとう父さん、母さん!」
満面の笑顔を浮かべる息子に、クシナとミナトは小さく笑った。
影分身で汐音を避難させたミナトはハルトを背負うと、クシナと頷き合い家を出る。
木の葉を救うために――。
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