SIDE:A
第一話
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はなかった。
寝る間も惜しんで励んだ修行により、転生特典のほとんどを使いこなせるようになっていたのだ。そのため、特典の一つである【膨大なチャクラ(九尾相当)】でチャクラを【超人的な肉体】で肉体に宿る生命力を補うことが出来たのだ。
不足していた量のチャクラと生命力を充填することに成功したハルトは再度、万物を解析する眼でもってクシナの状態を確認した。
「――解析完了。……はぁ〜、よかったぁ。これで母さんは大丈夫だよ」
瞳をいつもの群青色の目に戻しにっこりと笑う。とりあえず母の死を免れたことで半分安堵していた。
「クシナっ! 大丈夫かい!?」
その時どこからともなく、父ミナトが現れた。飛雷神の術による時空間移動だろう。
ミナトはいつもと変わらないクシナの様子に「あれ?」っと首を傾げた。
「クシナ……? 八卦封印が解けた、よね?」
「ええ、解けてさっきまで死にそうだったんだけどね。さあ、はーるーとー? いったい何したのか説明してもらうわよ!」
「……ハルト?」
逃がさないってばね! と腕を広げるクシナに、状況の理解が追いつかないのか首を傾げるミナト。
ハルトは降参だとでもいうように両手を上げて苦笑を浮かべた。
「わかってるよ、ちゃんと説明するってば。でも今は九尾をどうにかするのが先決だよね」
「むぅ、まあそうね」
「そうだね。よくわかんないけど、後で説明してくれるんだよね?」
「ん」
「なら父さんは信じるよ。じゃあハルトは汐音を連れて避難先の火影岩のところに行くんだ。クシナは僕と一緒に」
「ええ」
「ちょっと待って!」
飛雷神の術で飛び立とうとしている二人に待ったの声を掛けるハルト。出足を挫かれたミナトは困った顔をしながら振り返った。
「父さん、俺も連れて行って! 俺なら九尾をどうにかできるかもしれないから!」
「どうにかって、何を言ってるのハルト! 連れて行けるわけないじゃない」
「そうだよ。ここは危ないから汐音を連れて避難してくれ」
「やだ!」
クシナの眉が跳ね上がる。ミナトも厳しい目でハルトを見た。
しかしハルトは二人の視線を真っ向から受け止め、それでも真剣な顔で二人の目をジッと見つめた。
「父さんたちの言うことも理解している。危険なのも分かるし、わがままだって言われても仕方ないって。でもお願いです、俺も連れて行ってください!」
その真剣な表情にクシナは先ほどまでのハルトを思い出した。死を免れないクシナを救ってくれたハルト、その時彼が浮かべていた表情も今と同じ真
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