Chapter U:Xenogenesis
第08話:desiderantes
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あれば。」
だが、原作をある程度は覚えているラインハルトは、この後の流れを把握できている。多少の差は出るかもしれないが、その時はその時で自分たちが動けば良い。
「三日後の神会に神ヘファイストスが参加することは確実だ。おそらく、神ヘスティアは彼の女神にベルの武器を依頼するだろう。念のため神フレイヤにもフォローするように話は通してある。折角彼の鍛冶神自ら鍛えた武器が手に入るのだ。これを逃す手はあるまい。」
今の自分たちが持っている神々とのパイプは微々たるもの。ヘファイストスやロキ、ガネーシャといった最大派閥は勿論、ゴブニュやディアンケヒトといった中堅ながらもダンジョン攻略では必須の【ファミリア】とも関わりは無い。フレイヤからアイテムなどを仲介して貰っている状況なのだ。
原作でベルが使っていたヘスティア・ナイフ。今後ベルのダンジョン攻略において必須のアイテムを手に入れる方法を、ラインハルト達は持っていない。
「一週間後の【ガネーシャ・ファミリア】主催の『怪物祭』まではベル・クラネルのコンディションを万全の状態にしておけ。」
「Yawohl」
エレオノーレがラインハルトの指示を受けた時点でベルについての議題は終了し、ラインハルトはポケットから一つの魔石を取りだした。第50階層で入手した女体型の魔石――極彩色の魔石である。
「次の議題だ。ダンジョン第50階層で異常事態が発生した。このような特異な魔石を有するモンスターの大量発生。全て一年前には確認できなかった新種である。」
ラインハルトが目配せするのと同時に、リザが捕獲した芋虫型モンスターのうちの一体をその場に召喚する。勿論芋虫型モンスターはリザの制御下に置かれているため、暴れ出す事は無い。
「別に新種つっても雑魚。俺らが気にする必要はねえでしょ。」
ベイの言葉にシュライバーも確かに、と同意する。実際50階層で芋虫型モンスターを虐殺したベイは全く感じない手応えに直ぐに飽きたらしい。腐食液が効かなければ只の動作が遅くて的が大きなモンスター。第一級冒険者にとっては強敵でも、『創造』位階に到達している黒円卓の人外たちにとっては大した敵では無いのだ。
「とはいえ、カインがこの腐食液で駄目になったのは事実よ。今まで通りの素体だと直ぐにやられるわ。」
「そうね。一々回収する私の身にもなってほしいわ。」
モンスターを素体にしている為本来のカインよりは弱体化しているとはいえ、黒円卓の戦力が削られたという事実は彼らの沽券に関わる。モンスター如きに遅れを取る訳にはいかないのだ。
「ダンジョンで謎の活動をしている一団がいる事は確かだ。間違いないなシュライバー。」
「うん。何か
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