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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(碧篇)
第19話
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ドス)は嫌いじゃないけど昔から教会の空気は苦手でね。こう、ムズ痒くなってこないかい?」

「宗教がかった不良グループを率いてたくせによく言うなぁ……」

「よくケンカで『聖戦』とか言ってなかったかしら?」

そしてワジが呟いた言葉を聞いたロイドとエリィは呆れた表情でワジを見つめ

「フフ、あれはどちらかというとアッバスの趣味なんだけど。」

見つめられたワジは静かな笑みを浮かべて答えた。すると



「……あの。」

1人の女性の声が聞こえ

「え……」

「あら……?」

声を聞いたロイド達が振り向くとシスターがロイド達に近づいてきた。

「突然、すみません。クロスベル大聖堂というのはこちらで宜しいのでしょうか?」

「あ、はい、そうですけど。(大きなトランクだな……)」

シスターに尋ねられたロイドは頷いた後、シスターが持つ大きなトランクを見つめて内心驚き

(………何?あのシスターは……!……何故、あのシスターがこのクロスベルに来た……?エリィの話では”星杯騎士”はクロスベルに来られないという話なのに……)

(あのシスターはティオが持っていた”影の国”で撮った写真の中にいたシスター………という事は彼女があの”星杯騎士”なのかしら?七耀教会で戦闘能力を持つ者達はその集団だという情報だし……)

メヒーシャはシスターを見て驚き、ルファディエルは真剣な表情で考え込んでいた。

「リ、リースさん!?」

「エリィさん……どうもお久しぶりです。そういえばクロスベルの出身と仰っていましたね。」

一方エリィとシスター―――リースは互いの顔を見て驚いていた。

「ええ……!ふふっ、まさかリースさんとこんな場所で再会できるなんて。」

「えっと……エリィの知り合いなのか?――――って!よく見たら貴女はティオが持っていた”影の国”で撮った写真の中にケビン神父と一緒に映っていたシスター……!」

リースと仲良さげに会話をしているエリィを見たロイドは不思議そうな表情をした後リースの顔をよく見て驚いた。

「ええ、私が各地に留学していたのは話したと思うけど……2年前、アルテリア法国に留学した時にお世話になったの。」

「アルテリア法国……」

「へえ、たしか七耀教会の本拠地がある場所だったかな?」

「ええ、その通りです。―――初めまして。リース・アルジェントです。この度、クロスベル大聖堂に赴任することになりました。よろしくお願いします。」

「こ、こちらこそ。」

「よろしくお願いします。」

リースが名乗るとロイドとノエルは会釈をした。



「そうですか……リースさんがクロスベルへ。フフ、ティオちゃんや局長が知ったら驚くでしょうね。」


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