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遊戯王EXA - elysion cross anothers -
TRICLE STARGAZER
TRSG-JP002《決戦の終わりと始まりと》
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えるようなものじゃなくてね……」
「殺したのに、事件じゃないのか?」
「というか、殺したというよりも……彼女が庇って死んじゃったんだよ。実際、警察も事故として済ませちゃったし」
「なるほどな……それを水咲は赦せなかったってことか?」
Exactry.(その通りでございます。)

 俺の言った結論に、正解を示す返しが来た。しかし、それを認めないとばかりに夜神が反論する。

「赦せるわけないじゃないですか! 自分の大切な人を殺されて、それを復讐するなという方がおかしいじゃないですか!」
「なんで? 恋人が自分じゃない誰かを庇って死んで、それを寝取られたとか変なこと言ってたんだよ? その恋人に庇われた人だけじゃなくて、俺達まで悪役にしたんだよ?」

 そもそも悪者にすること自体ありえないけど……そう彼は付け加えた。

「最後は、彼の暴行が警察に目撃されて……現行犯逮捕で彼は少年院送り。悪は消え去り、犠牲者は……いたけどみんなもう回復してるから実質無し。完璧なハッピーエンドだったよ」

 ……わからない。今語る彼が、被害者なのか加害者なのか。
 もしこれが真実だとして、彼は何を思ってこの話をしているんだ?

「……つまり、恋人が死んで荒れた水咲が、あんた達のクラスを皆殺しにしようとして、返り討ちにされた。こういうことか?」
「うん、客観的に見ればそうなるのかな。……あれ、俺達が悪者みたいになっちゃった?」

 ……いや、強いて意味があるとするならば、それは……

「……遺言はそれでいいんですね、風見蓮」

 ……あるとすれば、それは水咲を慕う夜神の否定―――!

「あ、闇のゲームだ」
「まじかよ!?」

 気づけば、周囲には再び黒炎の境界が引かれていた。俺を1度葬りかけた、闇のゲームのフィールドが―――!

「2回デュエルするのも面倒です。同時にかかってきてください」

 夜神の怒気がこの空間中に響いているような感覚。光無き瞳に映された殺意に、俺は思わず後ずさってしまう。しかし対称的に、真横にいる青年は何事もないかのような表情でこう言った。

「望月君、これ俺一人でやっちゃっていい?」
「い、いやお前、夜神の話聞いてたよな?」
「うん、その上で。敵の話に乗ったら駄目だと思ってね」

 ……まあ確かに、相手の壇上で戦わないのは戦術として常識ともいえる。その点では理に適ってるけどな……。だがお前、デュエリストとしてその返しはどうなんだよ?

「……いや、俺にもやらせてくれ」
「望月君?」
「黒乃だ。お前は?」
「……あー。そういうことね、了解。俺の名前は蓮。準備はいいね、黒乃?」
「ああ、いつでも始められる」

 そう言って、俺はデュエルディスクを展開した。夜神は既に展
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