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遊戯王EXA - elysion cross anothers -
TRICLE STARGAZER
TRSG-JP002《決戦の終わりと始まりと》
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たらしい。


「なんで夜神の初期ライフが10000もあるんだよ!?」


「え、だって8000じゃ足りないでしょ?」
「負けちゃいけないデュエルでそんなことしてんじゃねぇよ!?」

 こいつ、本当に俺の味方なんだよな……?

「さすがにこのライフ差で負けたら、夜神さんも言い訳できないでしょ?」
「いや、それ以前の問題だろうが!」
「それに、水咲凍夜は3800の直撃で体が焼けて死んでるんだ。そう考えると彼女、ダメージ8000もいかないうちに死ぬんじゃないかな」
「……物理的にか」
「Exactry.」

 駄目だこいつ、俺が思っている以上に外道だ……!

「まあ、夜神さんが水咲凍夜の敵を討つと言ったんだ。こちらからすれば、水咲凍夜に与え損なった罰の残りを彼女が受けてくれるわけだし……これぐらいのライフは無いとね」
「俺の命の恩人がマジで外道だった……」
「外道じゃなくて鬼畜ね。外道なのは転生者狩り(あいつら)の方だから」
「……鬼畜なのは認めるんだな」

「何を話し合ってるんですか、今更……」

 しびれを切らしたのか、ここで夜神が口を挟んできた。

「ああ、勝ったときの決め台詞を何にしようか話し合ってた。だよね、黒乃」
「あ、ああ」

 蓮に話を合わせようと相づちを打った瞬間、夜神の右手の甲に橙色の魔法陣が浮かびあがった。

「……嘘ですね。本当は何を話し合ってたんですか?」
「ああ、黒乃。あいつ、嘘発見器みたいな能力持ってるから気をつけてね」
「いや先に言えよ、そういう大事なことは!」
「というか、なんでその事を知っているんですか!」
「話さなければばれないから。デュエル中は必要なこと以外話さないようにして」

 そう言って、蓮は夜神の方に向き直った。

「君に与えられたそのライフは、水咲が死ぬことで踏み倒した罰の総量。君が俺を殺すというのなら、まずはその罪を君が償え」
「罪、ですか。あなたは、転生者がこの世界に与える影響を知らないからそう言えるんですよ」
「君達は断罪者に相応しくない。少なくとも、望月黒乃を殺そうとしている現時点ではね」

 ……何故か俺の名前があげられた。

「罪人を裁くことに、罪が与えられることはないですよね? 私達は断罪者。この世界に蔓延する転生者を狩るために使わされた……はっ!?」

 自分が言おうとしていたことを直前に否定されていたことに気がつき、夜神の顔が歪む。

「たった今言ったよね? 君達は転生者狩りに相応しくないと。望月黒乃の願いは、前世で心の支えとなった遊戯王CONNECTの主人公・桜井遊人の生き様をこの目で見たいというもの……現に彼は原作を尊重し、原作を破壊することを決してしなかった」

 確かに、それは事実
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