暁 〜小説投稿サイト〜
覇王と修羅王
インターミドルに向けて
二十五話
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の姿に、アインハルトは若干の危機感を覚えた。以前のように、動けなくなるまで続けるのではないかと。
 アレクも休ませた方が良いのではないかと思いミカヤに顔を向けると、その瞬間、身体が強張った。ミカヤは今にもアレクに斬り掛からんとするような殺気を纏っていたのだ。
 まさか! と思った時には既に遅く、ミカヤはもう己の間合いに踏み込んでいた。
 そして気が付き振り向くアレクを高速の抜刀で斬る――

「っ!!」

 ――寸前で飛び退いた。離れたアインハルトでさえ全身の毛が逆立つような殺気が、一瞬ではあるがアレクから放たれたのだ。

「……なにをするおつもりだったので?」
「そろそろ休憩を入れた方がいいと思ってね」
「だったら普通に言ってくれりゃいいんでないでしょ−か」
「楽しみにしてた手合わせが流れたんだ。これくらい良いじゃないか」
「……どーも悪うござんした」
「縁側にお茶があるからそこで休むと良いよ」
「へぇ〜い。……おら、行くぞ駄龍」
「がぁっ!?」

 脱力するように肩を落としたアレクは、アルを引っ掴み出て行った。
 ミカヤは見送ると、何事もなかった様にアインハルトに向き直った。

「さあアインハルトちゃん、始めようか」
「……はい。いきますよ、ティオ」
「にゃー」

 何処となくミカヤが怖くなったアインハルトは、先の試合以上に警戒しながら構えた。
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