即答
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ウェンディside
「んん・・・」
カーテンの隙間から射し込む日射し。その光で目が覚めた私は、大きく背伸びをした後、上体を起こします。
「ふぅ・・・」
体を起こしてからもう一度手を組み体を伸ばします。朝起きてすぐに伸びをすると背が伸びると聞いたことがあるので、毎朝二度伸びをしてから起きるのが私の日課です。
「んん・・・」
私が目を覚ますと、その隣で眠る少女も目を擦りながら体を起こします。
「おはよウェンディ・・・」
「おはよ、シェリア」
まだ眠たげな目を何度もパチパチとして光に目の瞳孔を合わせる彼女は、ようやく目が慣れてきたらしく、布団を剥がしベッドの脇に足をつけます。
「あら、あんたたちもう起きてるの?」
「ムニャムニャ・・・」
私たちが起きてからしばらくして同じベッドで眠っていたシャルルとセシリーも目を覚ましました。シャルルはなんとか目が開いてるけど、セシリーは体を起こしているだけでまだ目が開いてないんだけど・・・起きてるって言っていいんだよね?
「シェリア、シリルたちが起きる前にご飯作ろ!!」
「うん!!そうだね!!」
この家には私とシェリア、そして幼馴染みのシリルとレオンも一緒に暮らしています。みんなが一緒に生活する中で、それぞれ役割を分担して家事をしています。ご飯は私とシェリアが作り、掃除や洗濯はシリルとレオンが担当してくれることになっています。
なので、彼らが起きる前にご飯作ろうと私たちは少し早めに目を覚ましたんです。
「朝御飯って何作るの?」
「パンとご飯と〜」
「それどっちも主食じゃない!!」
朝御飯はフェアリーヒルズでは皆さんで一緒に食べたり、ギルドについてから食事をしたりといった感じだったので、あまり作った経験がありません。化猫の宿の頃は朝はシリルも私もあまり食べれないから、簡単にあるもので済ませてましたから。
「レオンがご飯が好きだから、いつもご飯とお味噌汁だよ」
すると、慣れた手つきで冷蔵庫からお味噌やネギを取り出すシェリア。よく見ると、キッチンにある炊飯器もちゃんとタイマーがセットされていて、もう炊き上がるところでした。
「ご飯なんて珍しいわね」
「アハハッ、よく言われるよ」
この国ではご飯よりパンやパスタの方が多く食べられています。たまにご飯が好きな人もいるけど、ほんの一握りくらいしかいません。わたしもあまり食べたことないですし。
「でも食べてみるとおいしいよ?」
「そうなの?」
「うん!!」
ウソを言っているようには見えないシェリアの表情。たぶんレオンと一緒に食べてるうちに彼に影響されたんだなと思い、少し笑顔になってしまいました。
そうして私たちが朝食を作り終えた頃
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