Chapter U:Xenogenesis
第07話:abnormality
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ヌス》』だけが地面に突き刺さった状態で残っていた。
援軍として参戦した名も顔も知らぬ味方の死にティオナ達が暗い顔をする中、フィンは冷静に戦術を練っていた。
そして一分近く熟考した彼は、己が導き出した最適解を提示する。
「アイズ。君があの女体型を討て。他の者は連絡路まで避難する。」
その指示に対してガレスとリヴェリアは仕方がないと理解を示し、ベートとティオナ、ティオネにレフィーヤはフィンに食って掛かる。
「おいふざけんな!女に自分の尻守って貰うなんて冗談じゃねえぞ!」
「私達もやる!」
「アイズさん一人だなんて危なすぎます!」
仲間一人を死地に行かせたくない。その思いをぶつける。
だが、時には気持ちよりも優先せねばいけない事があり、それを優先させるのがフィンの、【ファミリア】の団長の仕事だ。
「二度目は無い。命令だ。総員連絡路まで撤退。」
「団長!私とリヴェリア様の魔法なら!」
「あのモンスター達は魔力に反応する。詠唱している間に君達の元へ到達するだろう。もし間に合ったとしても飛散した腐食液を防ぐ手立てを君達も、僕も持っていない。」
尚も引かないレフィーヤに淡々と事実を述べるフィンの拳からは、血が滴っていた。
「アイズが適任なんじゃない。アイズしか出来ないから言っているんだ。」
自らの未熟を噛み締めるフィンの剣幕に皆が押し黙る。
「アイズ。頼めるかい?」
「はい。」
そして、アイズは返事をするやいなや、エアリアルを展開して女体型へ向かって行く。
「僕たちは早く連絡路まで行くぞ!アイズの邪魔になる!」
「っくそが!」
50階層にフィンたちがいる限り、アイズは決着をつけられない。それを理解しているからこそアイズの足で纏いになってしまっている現状を皆が嘆く。
その様子を見てフィンとリヴェリア、ガレスは団員たちの今後に多いに期待する事にした。この負けん気があって、さらに目標がいるなら次世代は安泰である。
フィンは連絡路へ向けて疾走しながら、背後から聞こえてくる轟音に向けて一言、頼んだ、と呟いた。
???
「ルサルカ、影を伸ばして『黒円卓の聖槍』を回収しろ。」
「了解。」
「リザは芋虫型モンスターを数匹制御下に置け。後で使える。制御下に置いた後はすぐに回収しろ。」
「了解。」
一方、ラインハルト達も女体型モンスターが出てきてから動きが慌ただしくなっていた。
もともとカインは使い潰す気だったので『黒円卓の聖槍』の回収はするつもりであったし、芋虫型モンスターも単純に新種のモンスター程度の認識だったのだ。だが、女体型モンスターは流石に想
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