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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン52 鉄砲水とゾンビ軍団
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のみを単一にするカードで、セットすること自体に制約は一切かからない。となると僕のデッキにとって、とにかくモンスターをフィールドに出すことさえできれば群雄割拠のロックなんていいカモにしかならないわけで。

「魔法カード、シールドクラッシュを発動。このカードの効果で、今セットしたグレイドル・アリゲーターを破壊!」

 怪光線に照らされてアリゲーターのカードが一瞬だけ表を向いた、かと思うとすぐさまどろどろに溶けて銀色の水たまりになってゆく。ここまで来れば流石に次の展開もわかったのだろう、相手の表情が謎のにやつきからほんのわずかに変化した。

「魔法カードの効果で破壊されたアリゲーターは、相手モンスター1体に寄生してそのコントロールを操る。バトル、ギラギランサーと異次元の案内人でダイレクトアタック!」
「うわあああああ……」

 ギラギランサー 攻2200→イエロー生徒(直接攻撃)
 イエロー生徒 LP3500→1300
 異次元の案内人 攻1400→イエロー生徒(直接攻撃)
 イエロー生徒 LP1300→0

「いっちょ上がり、っと。ちっ……」

 わかりきっていたこととはいえデスベルトが起動し、倦怠感がさらに増す。チャクチャルさんが減るデュエルエナジーをある程度肩代わりしてくれているから持ちこたえられてはいるが、逆に言えばその分が無かったらもっと早くに倒れててもおかしくはないほど、ここ最近は馬鹿みたいな頻度でデスデュエルをやりすぎた。これ以上無茶をするのは、ちょっと本気で控えたほうがよさそうだ。さすがにここらで一度休憩を挟まないと、いい加減辛いものがある。
 改めて皆を探そうと背を向けたところで、背後からまたしても声がした。

「デュエル……デュエル……」
「なっ!?」

 たった今倒したはずのイエロー生徒がゆらりとした動きで起き上がり、デュエルディスクを構えたままの姿勢で迫ってくる。

「冗談じゃない、もうやらな……」

 い、と最後まで言い切ることはできなかった。イエローの彼の背後から、いつの間にかほかにも10人以上の生徒がのろのろした動きで起動済みのデュエルディスクを構えたまま僕めがけて歩いてくるのが見えたのだ。

『これ以上続けていると、走って逃げるだけの体力も残らないかもしれんな……』
「僕もそう思うよ。ここはとっとと逃げるに限る!」

 さっと反転し、ふらふらと歩いて追いかけてくるだけの集団から距離を取る。なぜか1人も走ってくる相手はいなかったので、小走り程度のスピードでも楽に引き離すことができた。そのまま階段で2階まで駆け上がり、足音を抑えて手近な教室に逃げ込んだ。ドアをきっちりと閉めて僕が入った痕跡を消し、いざというときすぐ出られるように廊下に近い方の机に適当に腰を下ろす。

「と
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