機動戦艦ナデシコ
1394話
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「クリムゾングループ、前々から木連と繋がっていた節があるな」
そう、呟く。
それについては他の者達も理解していたのか、特に驚く様子はない。
アカツキも、さっきはどこで繋がりを保ったのか分からないとか言っておきながら、今は特に驚いた様子を見せないのは、大体予想していたからか。
「で、結局効果的な時ってのはクリムゾングループと何か関係があるのか?」
「ああ。反乱軍に対して明確にこちらが対抗すると発表をした時が最善だと僕は思うよ。この声明は当然関心度が高い。つまり、木連でもどんな手段を使ってかは分からないけど、見ている可能性がある。そして、僕達が知っている木連の連中なら……」
最後まで言わなくても、大体理解出来た。
自分の過ちを自分の命を以て解決する。それは、木連にとって美徳と取れるだろう。
そしてヤマダモドキが多く存在する木連であれば、当然グリューノの行動に感銘を覚える者も多く出てくる。
上手くいけば、木連の中に親地球派とでも呼ぶべき者達が出来上がるかもしれない。
「……なるほど。確かにそう考えれば、アカツキの言う事は分かるな」
利益に関しては随分と大きい。特に俺が知ってる限りだと白鳥や秋山といった、木連の中でも穏健派的な存在はグリューノの行為に感銘を受けるだろう。
月臣辺りはどんな行動するのかはちょっと分からないが……それでも嫌悪感を持つという事はないと思う。
「ですが、出来れば早いところグリューノ総司令の死については公表すべきでは? ここでそれを隠してしまえば、民衆からどう思われるのかは分からない訳ではないでしょう?」
「うーん、そうかな。一般の民衆はグリューノ総司令の生死とかって殆ど興味がないと思うんだけどね。多分興味がある人って物凄く少ないよ? 寧ろ木連の方が興味があると思うくらいに」
「……まぁ、一般民衆はその辺に興味を持たない人がいるってのは、間違いのない事実だよな」
完全に他人事だと思う。いわゆる、TVの中で起きている戦争とか、そんな感じだな。
いや、それは別に間違っている表現って訳じゃないのか。
確かに反乱軍は色々な場所で戦闘を巻き起こしてはいるが、それでも戦闘が起きてない地域の方が多いのも事実なのだから。
そもそも世界の全てで戦いを引き起こせるだけの力があるのであれば、今頃は既に反乱という訳ではなく戦いそのものが終わって向こうがこのナデシコ世界を占拠しているだろう。
それが出来ていない時点で、向こうはこの世界の少数派だということになる。
「では、こうしたらどう? こちらの勢力結成の発表を早める。そうすれば、二人の希望を満たせると思うのだけど」
そう告げるエザリアだったが、それを聞いたアカツキとミスマル、ヨシサダ……他の面々も難しい表情
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