第44話 偵察
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偵察と銘打っての砂分身だが、これほどハイペースで写輪眼を使わされるとは予想外だった。
一度、本体に戻るか......
いや、まだリーダー格の麦野と呼ばれる奴の能力だけでも暴いておきたい所だ
残り少ないチャクラを奮い立たせて、サソリフレンダは、顔を上げた。
しかし、背後にある壁の向こう側から強烈なチャクラ反応を捉えて、横に飛び移る。
刹那、緑色の光線が一直線に壁を溶かしながら進んでいった。
倒れこんでいる絹旗の上方をまるで計算したかのように通過していく。
「殺ったかしら?」
「まだいる」
溶かされた壁から栗色のセミロングの女性と黒髪の女性が悠然と入り込む。
スラッとしたワンピースに短パンを履き、胸の大きさを強調するかのように胸下にベルトを巻きつけている。
「あら、フレンダ?」
「違う、フレンダとは違うAIM拡散力場......偽物」
黒髪の女性が眠そうな目で答えた。
「そうみたいね」
あれが、麦野と滝壺か......
チャクラ反応から飛んでもねぇな
それに、さきほどの攻撃は......
麦野は倒れている絹旗のフードを掴むと引きずるようにして滝壺に預けた。
「絹旗から連絡を受けたけど、間に合わなかったみたいね。それに、フレンダの方も期待できそうにないわ」
やれやれと麦野が首を横に振った。
脳内にテヘヘとフレンダが舌を出して
ヤラレチャッタ
と声を出すのが容易に想像できる。
「さて、正体を現して貰おうかしらね」
麦野が腕を伸ばして構えると緑色のエネルギーを集中させて、光の球体を造り出すと、息を荒げているフレンダの偽物に向けて放った。
迫り来るエネルギー弾にサソリフレンダは、避けることもせずに写輪眼で最後まで分析?解析を進めた。
逃げる動作をしない、フレンダの偽物に麦野は怪訝そうな表情をした。
「!?」
緑色の光線はサソリフレンダの腹部に直撃して、上半身と下半身に分離されて機械的に倒れた。
すると、実体が保てなくなったサソリの砂分身は崩れて、ただの砂へと変貌した。
絹旗を安全な場所で寝かせている滝壺がボーっとした感じで砂の山となった侵入者を見ていた。
「砂......」
「のようね。って事は本体がいるのかしら?」
麦野は、崩れていく砂を嘲笑うように踏み付けた。
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