第44話 偵察
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ンバーの証である指輪を見ようと左手の親指を見るが......
「あ、しまった!身体が違うんだった」
女性の滑らかな指を視界に収めると、自分の膝を叩いて失敗を愉しんだ。
「......死ンダハズダッタガ......コノ中ニイル」
「そうみたいっすね......もしかして、オイラを呼んだのって」
黒ゼツは、足元に転がるキリンのぬいぐるみを手に取るとねじり切るように首を切断し、トビの目の前に投げ捨てた。
飛び散る綿。
トビは、フレンダの金髪を掻きながらゆっくり立ち上がった。
「邪魔サレナイ内ニ始末シテオクゾ」
「そっすかー!面倒な事になったんすね」
トビは、千切れたキリンのぬいぐるみの首を踏み付けると首を回し、散乱した綿を集めてホワホワとした球体を作って上に投げたり、握り潰したりして遊んでいた。
そして、ジッとぬいぐるみを見ていると声を上げた。
「あっ!?」
「ドウシタ?」
「......この身体は女っすよね?」
「ソノヨウダナ」
「じゃあ、うんこする時に性別による違いってあるんすかねー?」
あまりに予想外の質問に黒ゼツは閉口した。
「......知ルカ」
「そうすっかー。いやー興味が尽きないっすね」
グルグルとした仮面を付けたフレンダが顎に手を当ててなんとも楽しそうに考え込んでいる。
******
フレンダに化けたサソリは通路を走っていき、万華鏡写輪眼で周りの状況を把握するようにキョロキョロと見渡していた。
木山の教え子とやらを早めに探しておかないとな......
つーか、今まで見たことがない機械がたくさんあり過ぎて全然分からんな
知っている奴を見つけて縛り上げてみるか
廊下を走っている時にガラス窓があり、一階下の部屋を見ることが出来た。
大きなモニターとキーボードが配置してあるコンピュータ室のようだ。
「うーむ......とりあえず、あそこに木山を飛ばせば良いか」
この世界にはサソリの理解を超えた物が数多くあり、ガラス窓に手を置いて詳細に写輪眼に写していく。
「ん?」
部屋の片隅に誰か立っているのに気付いた。
茶色の髪に頭にはゴーグルをしているおり、手に何かを持っている。
そのシルエットにサソリは見覚えがあった。
「御坂?」
しかし、身を乗り出してみるがガラス窓に阻まれて顔までは見ることが出来ないでいた。
「アイツがどうしてここに?」
「フレンダ?」
サソリフレンダが窓に手を置いたまま、声の主を探す。
声はするが姿が見えない。
首を傾げて、ズレた帽子を直していると
「ふ、ふざけているのですか......フレンダ」
サソリフレンダが目線を下げると、小学生に近い身長のフードを被った女の子が身体をプルプル震わせながら、握り拳を構えていた。
サソリフレ
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