暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(碧篇)
第15話
[4/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
頷いたリィンはレクターがいる方向に視線を向けた時、レクターの姿が消えている事を見て声を上げ

「し、しまった!」

リィンの声を聞いてレクターがいない事に驚いたロイドはレクターがいた場所に近づき、ある物を見つけた。

「ま、まさかこのザイルで下へ!?」

「あ、ありえない…………」

手すりに引っかけられてあるザイルを見たエリィとノエルは驚き

「あはは!信じられない事をするなぁ!」

「うふっ♪ここでも一杯喰わされたわね♪」

「わ、笑いごとじゃないと思うんだけど……」

ワジは笑顔で感心し、エルファティシアは小悪魔な笑みを浮かべ、2人の言葉を聞いたリィンは溜息を吐き

「くっ……ここまで常識が通用しない相手なんて……この下は裏通りだ!とにかく階段で降りるぞ!」

ロイドは溜息を吐いた後仲間達と共に走り出し、裏通りで市民達に聞き込みをした後、さらに歓楽街に向かい、歓楽街でレクターがカジノの中に入ったという情報を聞いた後カジノに入った。



〜カジノハウス”バルカ”〜



カジノの中に入ったロイド達がスロット台がある場所に近づくと、スロット台の前に座ってスロットで遊んでいるレクターを見つけた。

「なんだなんだ〜、またドギかよ。たまにはフィーナも出てくれないとつまんねぇぜ。」

スロット台の前でレクターがつまらなさそうな表情で呟いていたその時、ロイド達はレクターを包囲した。

「――――レクターさん。もう逃げられませんよ。」

「いいかげん、観念して身元を明らかにしてください。」

「身元ねェ〜。ミモト、ミモト……どれがいいかなぁっと。」

ロイドとエリィに睨まれたレクターはロイド達から目を逸らして呟き

「……あからさまに誤魔化そうとしないで下さい。」

レクターの態度を見たロイドは疲れた表情で溜息を吐いた。

「そうだな……イエス・オア・ノーで答えるから何でも質問してくれよ。」

「……わかりました。それでは質問させて頂きます。――――エレボニア帝国政府二等書記官、レクター・アランドール殿で間違いありませんか?」

「イエス。」

「エレボニア帝国軍情報局に所属する特務大尉殿でもいらっしゃる?」

「イエスだ。」

(あっさり認めるのか……)

自分の質問に頷いたレクターをロイドは考え込みながら見つめ

「……では、私の方からも。今回の訪問は、帝国政府の意向を受けてのものですか?」

エリィは真剣な表情で尋ねた。

「ノーであり、イエスでもある。」

「1ヵ月以上の滞在を予定されていますか?」

「フフ……答えはノーだ。一週間くらいで帰るぜ。」

(ここまでか……)

(ええ……これ以上は無理ね。)


[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ