第14話
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?」
ヴァイスの答えを聞いたエマは頭痛を抑えるかのように片手で頭を抑えて溜息を吐いた後気を取り直してロイドを見つめて尋ねた。
「ええ、もちろんです。……何でも、あのレクター・アランドールがクロスベル入りしているとか?」
「一課ではそう掴んでいます。……ですが、残念ながらいまだ確定できていません。」
「それはどういう……?」
「所在が確認できないということでしょうか?」
エマの話を聞いたロイドとエリィは仲間達と共に首を傾げた後エマを見つめ
「そもそもクロスベル入りしたというのが不確かな情報なんです。それらしき目撃情報はある……だが、足取りを追おうとすると陽炎のようにぼやけてしまう…………恐らく、こちらの動きを察知して捕捉を逃れているのだと思います。」
「……なるほど………」
「さすがはあの”鉄血宰相”の懐刀ですね………」
「と、とんでもない人ですね。」
「初めて見た時に思ったけど、私やヴァイスみたいに掴み所のない人ね。」
「ほう……?それは手強そうだな……」
「危険度を上げておく必要がありますね。」
「ま、あのお兄さんならそのくらはやりそうかもね。」
エマの説明を聞いたロイドとリィンは表情を厳しくし、ノエルは驚きの表情で呟き、エルファティシアが呟いた言葉を聞いたヴァイスは意外そうな表情をした後口元に笑みを浮かべ、アルは真剣な表情で呟き、ワジは静かな笑みを浮かべて言った。
「そこで貴方達にレクター・アランドールの滞在事実を確認して欲しいのです。本当にクロスベル入りしているのか、それとも何らかの偽装情報なのか。可能ならば、帝国軍将校、ないし帝国政府の書記官としての身元確認も頼みたいと思います。」
「……わかりました。」
「ですが、どうして私達に?」
「以前、あなた方は”彼”と何度か接触しています。それに賭けてみる事にしました。」
「な、なるほど……」
「フフ、エリートの割には意外と柔軟な対応なんだね?」
エマの説明を聞いたロイドは苦笑し、ワジは静かな笑みを浮かべて尋ねた。
「ぐっ…………仕方ないでしょう。人手を割けば捕捉は可能ですが下手をすれば外交問題になりますし、それ以外の案件も抱えています。……ダドリーさんがいらしたら貴方達には頼まなかったのに。」
「そういえば……ダドリーさんはどちらに?」
「昨日の夕方、通商会議の警備の打ち合わせでリベール方面に向かいました。戻るのは明日になると思います。」
「そうだったんですか…………」
「お忙しそうですね……」
「ですから、彼が帰って来る前に何とか片付けておきたいのです。どれだけ出張で疲れていても引き受けてしまう人ですから。」
「な、なるほど
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