第13話
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尋ねられたリィンは頷いて答えた。
「へ!?リィンの妹さんも魔術が扱えるのか!?」
一方リィンの答えを聞いたロイドは驚きの表情で尋ねた。
「ああ。治癒と再生、神聖、冷却、純粋魔術に適性があり、それぞれある程度使える。」
「け、けどどうして侍女の仕事をしている方が魔術を教授してもらえたの……?」
「……エリゼは一般の侍女として仕えるのではなく、皇家の方達―――特にリフィア殿下に仕える事を希望していてね。それで皇家の方達に直接仕える侍女にはある条件があるんだ。」
エリィに尋ねられたリィンは静かな表情で答え
「ある条件?」
リィンの話を聞いたロイドは不思議そうな表情をした。
「戦闘技能があるか、もしくは魔術の適性がある事…………それがメンフィル皇家に直接仕える侍女になれる条件なんだ。」
「ええっ!?ど、どうしてそんな条件が必要なの!?」
「どう考えてもメイドの仕事をする上で必要ないと思うのですが……」
そしてリィンの話を聞いたエリィは驚き、ノエルは信じられない表情で言った。
「……メンフィル皇家の方々は有事や戦争が起こった際、先頭に立って民や兵を導くからな。当然、世話係の侍女も戦場に付いて行く必要がある…………勿論、侍女は戦う必要はないけど戦場では何が起こるかわからない。だから自衛の意味も込めて、メンフィル皇家の方々に直接仕える侍女には戦闘能力が求められるんだ。」
「確かに思い返してみれば、”教団”によるクロスベル襲撃の時にお妃どころかお姫様だって戦っていたね。」
「さ、さすが”大陸最強”と呼ばれている国ですね……メイドにまで戦闘能力を求められているなんて……」
(そういえばお姉様がメイドだった時からお姉様、魔術が扱えたわね…………)
リィンの説明を聞いたワジは納得した様子で頷き、ノエルは驚きの表情で呟き、エリィはある事を思い出していた。
「そういう訳だから侍女見習い達に教育する時点で侍女見習い全員、魔術師達や皇家に直接仕える侍女や侍女長達によって魔術の適性を調べられるんだ。……それで幸運にもエリゼには魔術の才能があり、さらにエリゼ自身最初から皇家に―――リフィア殿下に仕える事を強く希望していたから、魔術も含めた皇家に直接仕える侍女としての教育を受ける事ができ……晴れてリフィア殿下付きの侍女になれたんだ。」
「どうしてリィンの妹さんはそんなにリフィア殿下に仕えたかったのかしら?」
「……メンフィル皇家や貴族の方々にシュバルツァー家の事を信用してもらうためさ。メンフィルの次代を担うリフィア殿下に直接仕え、信用してもらえれば皇家や貴族の方々も元・敵国の貴族とはいえ、信用してもらえるだろう?それもあのリフィア殿下なら自分が信用した者や気に入った者には良い
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