暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王EXA - elysion cross anothers -
PROLOGUE EDITION Volume.1
PE01-JP001《必ずしもテンプレからは始まらない》
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りも某弾幕STGの方に容量を割いてる時点でお察し。

「うん、何も変わってない! 久しぶりね、ゆみな」
「部長……」

 ウェーブのかかった黒い髪を肩のあたりまで伸ばした少女、織姫(おりひめ) ゆみな。遺憾ながら、私よりも5センチほど背が高い。
 一言で言っちゃえば、良いとこのお嬢様。精神的に問題ありな姉がいて、それ故に織姫家に生まれたことを後悔しているらしい。自分の姉のことを"あれ"なんて呼んでるもんね。

「私はもうただの先輩よ。今はあなたが部長でしょ?」
「いや、その……受験勉強は大丈夫なんですか……?」
「よし、蓮は何処だ」

 あいつなに変なこと吹き込んでんのよ!?


「ゆみな、沙耶姉(さやねえ)はちゃんと大学受かってるからね?」


 おお、いたいた。

「弟く「こっちくんな」おい!?」

 風見(かざみ) (れん)
 黒色の整った髪をした……あ、寝癖ついてる。こいつ試験中寝てたな?
 身長と髪の長さを除けば、容姿は私と瓜二つ。血が繋がってないのに、なぜかまわりからは実の兄妹扱いされる。

「あんた、姉に対してその態度は何なの?」

 "姉弟"なのに。

「"見た目は子供、頭脳はぎりぎり大人"を地でいく沙耶姉が何を言うか」
「ちょ、ぎりぎりってなによ!?」
「ロリ姉、出来るの文系だけじゃん。センター2日目の悲劇、忘れた訳じゃないよね?」
「おい今私のことをなんて言った……!?」


 センター2日目の悲劇。
 今年の2月、センター試験1日目の疲れから脱することができず、私は風邪をひいて動けなくなってしまった。

 ……ところが。

「蓮……私の看病もせずに、どこいってたのよ……」
「ああ、代わりに受けてきたよ」
「……はあ!?」

 ……私の知らないところで、まさかの替え玉。
 しかし、蓮はそれだけじゃ終わらなかった。2日目は理系科目、あいつはそれを……。

「自己採点したけど、全部8割越えてるから」

 替え玉に成功したあげくセンターで高得点を叩き出した。


「……後は言わなくてもわかるわね?」
「……」
「ゆみな、わかって。お願いだから。これ以上追求されたくないから!」
「は、はい!」

 さて、蓮に問いたださないとね……。

「で、それがどうして私が浪人してるってなるのよ」
「替え玉の話をゆみな達にしたら勝手にこうなった」
「……おい」
「ん?」

「デュエルしろよ」

「おい、会話しろよ!?」
「え、デュエリストならデッキで語り合うものでしょ?」
「いや誰が上手いこと言えと言ったんだよ馬鹿……」

 そうは言いつつも、蓮は鞄から遊戯王のデッキを取り出した。乱雑に放置されているプリン
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