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結婚後と挑戦
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今日から休みをもらうために、ユキのギルド、《血盟騎士団》の本部に行くんだろ」

「そうだった!!じゃあ準備するから待ってて」

 そう言ってユキは隣の部屋に行った。しばらくすると、いつもの白と赤を基調とした血盟騎士団の服を着て来た。

「じゃあ、行こうか。……でも、大丈夫?背中、まだ痛いんじゃないの?」

 そう言って顔を覗き込んでくる。

「大丈夫。ちょっと変な感じだけど昨日の痛みはまったくない」

「良かったー。じゃあ出発!!」

「ちょっと待った。結婚したならこれをつけないとな」

 そう言って、ユキに指輪を渡す。

「これって……結婚指輪!ね、ねえ、ゲツガ君。お揃いだよね?」

「当たり前だろ。何で結婚指輪を別々にしなきゃいけないんだよ」

「それもそうだね」

 そう言って、ユキは指輪を装備する。その指輪を大事そうに手で撫でた。

「おし。じゃあ行くか」

「うん!」

 そして、俺らは五十五層の《グランザム》に向かった。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 グランザムに着くとユキと同じ血盟騎士団の服を着た女性プレイヤーを見た。栗色のロングへヤーだったためアスナだとすぐに分かった。とりあえず声をかけておく。

「おーい、アスナ」

 そう言うとアスナはこちらを振り向く。そして俺とユキを見た瞬間、走って近づいてきた。

「ゲツガ君!ユキ!二人そろってどうしたの!?……ってゲツガ君!!ペインアブソーバが働いてないって言ったのに歩き回って、体大丈夫なの!?」

「ああ、一日寝たら痛みなんてほとんど残ってねえよ」

「そう良かった……」

 アスナは大きく息をつき胸を撫で下ろした。どうやらアスナは相当心配してくれたみたいだ。

「それより二人そろってここに来るなんてどうしたの?何か用事?」

「うん。私、ゲツガ君と結婚したから休暇届けを出しに一緒に来たの」

「ええっー!!」

 結婚したと聞いた瞬間、アスナは驚きの声を上げる。

「け、結婚したの!?ゲツガ君、それ本当」

 アスナは信じられないと言うように俺に聞いてきたので言ってやった。

「ああ、本当だ。証拠に薬指に指輪。それでも信じられないならウインドウも見せてやろうか?」

「いい、ユキもゲツガ君もそんなホラ吹かないことわかってるから……」

 そう言って、アスナはため息を吐く。

「アスナはどうしたの?」

 ユキがアスナに質問する。

「えっとね、私も攻略少し休もうかなーって……」

「アスナも?もしかしてキリト君と過ごすため?」

 ユキがニヤニヤしながらそう言うと、アスナは顔を赤くして俯く。

「アスナ、お前キリトのこと好きなのか?
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