新暦77年
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いたんだけど、初参加で世界代表戦優勝っていうのは私が初めてらしいからね。変身魔法とかで自分を偽っていたのは正解だったよ。そうじゃなければマスコミや管理局、格闘家のスポンサーとかがいついかなる時も湧いて出てきてただろうし」
「湧くって…虫じゃないんですから……」
「言い得て妙だと思うんだけどね」
特に管理局とか管理局とか管理局とか。
必死になって私のことを探してるみたいだし、そんなに戦力が欲しいのかね……?
まあ、わからなくはないけど、さすがに私は管理局の犬にはなりたくはないな。
どうせ上の方には未だに醜い思想の大人が蔓延ってるだろうし、そこら辺が躍起になってるんだろう。
「ゆーりちゃん?」
リインの声で意識を思考の中から戻す。
「ま、それはともかくとしてデバイスをルーに返さないと」
「それなら送るですか?」
パネルを開いて郵送の申し込み手続きをやろうとするリイン。
「あー…ちょっと待って。どうせ明日から休みだし自分で届けるよ」
「でもすぐには船のチケット取れないはずですけど」
「それなら問題ないよ。私には長距離もできる転移魔法があるし」
「ダメですよ、そんなことしちゃ! 街中での魔法は禁止されてるですよ!」
「それは飛行や砲撃とかの危険度の高い魔法でしょ? それにバレなきゃいいんだから」
「それでもです! ゆーりちゃんいいですか? そもそも市街での魔法の使用は―――」
あーあ、始まったよ、リインの説教のようなもの。
左手を腰にあて、右人差し指を付だすポーズでいかにも説教してるはずなんだけど、リインがやるとなんというか全然恐くないんだよな、むしろ可愛いが真っ先に出てくる。
「―――って、聞いてるですか!」
「ん? うん。リインが可愛いってことでしょ?」
「かわ…っ!? ゆ、ゆーりちゃん! なななな何言ってるんですか!? 私がその…可愛い、なんて……」
あ〜、なんだか癒される〜。
顔真っ赤にしてあたふたしてる姿見るとなんかこう…グッとくるものがあるかも。
それに、話もいい感じにずれ出してるからこのまま楽しむか。
「リイン顔真っ赤」
「これはゆーりちゃんのせいです!」
さらに赤くなる顔を隠すように顔を逸らしたリイン。
よく見ると頬を膨らませているようだ。
そんな様子にたまらずリインを抱き寄せた。
「ゆゆゆゆーりちゃん!?」
リインには予想外だったようでムスッとした表情が一瞬にして変わった。
「ゴメンなリイン。もしかしていや、だった?」
「そそそそそんなことないですよ! 私はゆーりちゃんに好きだって言ってもらえるのは嬉しいですぅ。さっきのはただの照れ隠しで、えっと、だから、そのぅ……」
「わ
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