第6章
体育館裏のホーリー
第111話 四精龍
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アから礼を言われたイッセーは唐突に『赤龍帝の篭手』を出す。
「よっしゃ、アスカロン」
『Blade!』
イッセーはアスカロンを出し、篭手からアスカロンを分離させる。
普段は『赤龍帝の篭手』と同化しているアスカロンだが、イッセーの意思で分離させる事ができる。
イッセーは取り出したアスカロンをゼノヴィアに差し出す。
「使えよ」
「え。しかし……」
「デュランダルには及ばないかもしれないけど、木刀よりマシだろ?」
「良いのか?」
「ああ」
イッセーは遠慮気味のゼノヴィアにアスカロンを持たせる。
「必要ならいつでも言ってくれ。俺達は仲間だからな」
「それ以前に滅多に使わねえから、宝の持ち腐れ気味だったしな」
イッセーは基本的に徒手空拳による接近戦にドラゴンショットによる砲撃を織り交ぜた戦い方をする為、剣であるアスカロンをあまり使わないでいる事が多かった。
そのまま持て余すぐらいなら、扱える者に使わせる方が良いだろうからな。
「仲間……。なあ、イッセーは将来部長の元から独立するのだろう?上を目指す為に」
「え。ああ、いつかは」
イッセーは野望の為に上級悪魔を目指しているが、最近じゃ、色々な想いもあって目指しているみたいだ。
「アーシアはお前に付いて行くと言っていた」
「あと、千秋も眷属入りする予定だったな」
「うん。二人とはずっと一緒にいるって約束したんだ。って、なんで明日夏それ知ってんだ?千秋は秘密にするって言ってたぞ?」
「あ」
やべ、つい口を滑らしてしまった。
「あぁ……盗み聞きするつもりは無かったんだが、偶然聞いてな……」
とりあえず、適当な言い訳を言っておく。
イッセーはまだ訝しんでいたが、とりあえずは納得した様だ。
「イッセー、私も共に連れて行ってくれ」
「え、お前も?」
「イッセーと一緒にいると面白い」
「面白いね……了解。考えておきますよ」
ゼノヴィアもイッセーに付いていくのか。
千秋にアーシアにゼノヴィアか。中々面白いチームができそうだな。
「君と話したら、張り詰めていたものが良い感じに解れた気がするよ」
どうやらその様で、大分スッキリした様な晴れやかな表情をゼノヴィアは浮かべていた。
すると、ゼノヴィアは唐突にイッセーの頬にキスをした。
キスされたイッセーは目に見えて狼狽していた。
「お礼だ。口の方が良かったかな?」
「い、いや、大丈夫!十分気持ちは伝わったから!」
「そうか?」
「じゃあ、明日夏、ゼノヴィア、おやすみ!?」
声を上擦らせながらイッセーはそう言い、自身の部屋へと走って行ってしまった。
「どうし
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