第5章 汝平和を欲さば戦に備えよ
第45話 新世界の神になる
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「紫藤イリナの愛の救済クラブ?」
「はい、イリナさんから誘われまして」
「それで、アーシアは入信したの?」
ボクが問いかけると、まさか、と首を横にぶんぶん振る。
「私は八神はやてファンクラブの会員ですから」
フンス、と得意げな顔をしながら、ファンクラブの会員証をみせてくる。
へー、プラチナ会員なんだ? そーなのかー。
アーシアェ……キミは今日もぶれないね。
その後、学校へ向かいながらいろいろな話をした。
紫藤イリナの愛の救済クラブは、意外なことに入会、いや入信者が殺到しているらしい。
理由は、『撲殺天使』だから。
昨日不良に襲われた女性徒のもとへ颯爽と駆けつけ、守ったらしい――金属バットをもって。
さすがの紫藤イリナも、一般人相手に聖剣を使わない程度の思慮はあったらしい。
報復にきたチンピラをちぎっては投げ、ちぎっては投げの大活躍。
その様子を撮影した動画が広まり、ついたあだ名が撲殺天使。
物騒なあだ名だが、これは敬意を込めてつけられたようで、紫藤イリナの人気は鰻登りだ。
このままいけば4大お姉さまになるかもしれない――とはアーシアの談。
はやてさんと同列だなんて烏滸がましいですよねー、不敬ですよねー、とか笑顔で同意を求めないでほしい。
◆
緑色の髪を逆立て、ヤンキーの様な風貌をした男が、ゼファードル。
彼に向かうは、短い黒髪に野性的な顔つきをした筋肉質な男、サイラオーグ。
世紀末的な雰囲気を醸し出す彼らは、「力」の信奉者だ。
事実、ゼファードルのもつパワーは凄まじい。
しかし――サイラオーグは桁が違う。
技術的な面こそ他に劣るものの、六家の中でも抜きんでた実力をもつゼファードルの数倍のパワーを持つ。
画像越しでもわかる程の圧倒的な闘気。
並の悪魔なら相対しただけで戦意を喪失するだろう。
だが、幸か不幸かゼファードルは並の悪魔ではなかった。
無謀にもサイラオーグに果敢に挑み――真正面から打ち砕かれた。
シーン、と部室が重い空気に包まれる。
圧倒的だった。圧倒的な破壊と暴力。
リアス・グレモリーは悲観的な気持ちになっていた。
だが―――
「ザフィーラさんとどっちが強いんだろうな」
「一誠……?」
見たことがあるのだ。圧倒的な強者を。
とくに、組手をしている一誠と小猫は実力差を痛感していた。
そのうえで、思うのだ。ザフィーラとサイオラーグ。どちらが強いのだろう、と。
二人とも高みにありすぎて、推測しかねるのだ。
そのころ、いつものように自宅を警備していた盾の守護獣がくしゃみをした。
いかんな、誇りある自宅警備員と
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