新暦77年
memory:12 変化
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て選手、悠兄ぃに似てない?」
……っ。
「そうかぁ? 名前は似てるけど姿は全然違うじゃん。確かに魔力光は同じ水色だけど、そんな人いっぱいいるじゃん」
「そうだよ。その人が兄ちゃんだったらおかしいよ。この放送が始まる前から兄ちゃんと一緒にいたんだから」
……ゴメン、それ私の魔法…というか有幻覚なんだよアル。
試合終了時からはマスコミに囲まれないようにこっちに戻って普通に過ごしてたんだよ。
あ、ジークたちと会うときはちゃんと向こうに行ったんだけどね。
そんな感じでここまで転移魔法使って家と会場を行ったり来たりしてます、はい。
「べ、別にあの人が悠兄ぃと似てるかもって言っただけじゃん! 悠兄ぃ、二人がいじめるー!」
「なっ!? 別にいじめてなんかねぇよ! 嘘言うな!」
「あ、あははは……はぁ」
「後ろうるさい! テレビが聞こえない!」
怒られて少し静かになったリオちゃんとウィル。
そんな中、ミウラが口を開いた。
「でもリオちゃんの言ってること、なんとなくだけどわかる気がする」
「ミウラまで!?」
ウィルは驚いてミウラに顔を向けた。
「ほら、なんかこう…雰囲気っていうのかな? そんなのが悠莉くんに似てるかもって」
「だよねだよね! さっすがミウラさん! やっぱわかる人にはわかるんだ」
クッと悔しそうに顔を歪めると今度は私に詰めよってきた。
「兄ちゃんはどうなんだよ!? リオやミウラみたいにリャナンシー選手は自分に似てるって思うのか!?」
あー…、どう答えたものかな……。
さすがにあれは私です、なんてまだ言えないし……うん、ここは当たり障りのないように答えるか。
「どうって言われてもなぁ……私が自分でどんな雰囲気を出しているかなんてわかんないし。だから何とも言えない」
悪いなウィル、どんな形でバレるかわかんないから本当のこと言えないんだ。
これは変に目を付けられたくないと言う私の勝手なわがまま。
「ま、それは一旦置いといて続きだ続き」
ウィルとリオちゃんの頭をガシガシと撫でながら軽く押さえつけて踏ん切りをつけさせる。
二人は渋々と言った感じだったけど、またテレビに夢中になり始めた。
一通り見終わるとつい思ったことを口にしてしまった。
「他の年は知らないけど、なんだか男よりも女の方が強い選手が多い気がするな。ジーク……リンデ・エレミア選手やヴィクトーリア・ダールグリュン選手、ミカヤ・シェベル選手とか男と戦ってもいい勝負ができそう」
おっとっと、危ない危ない、普通にジークって言いそうだったよ。
って、なんかミウラやリオちゃんにジト目を向けられてる?
「悠莉くんって年上の方が好みなんだ……」
「悠兄ぃ、目
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