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第四十二話 どうしてヴァンフリート4=2なのですか?
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盟軍の方針は「最優先は負けないように戦うこと。二番目には敵を包囲殲滅すること」だったからである。
ヴァンフリート星域は無数の小惑星帯と恒星が入り乱れる、ダゴン星域には及ばないにしてもそれなりの迷宮であり、下手をすると味方ですら「どこに行ったのかわからない。」という状況に陥る。逆に言えば、味方がしっかりと宙域を理解していればそんな心配は敵だけの問題になるというわけだ。
ブラッドレー大将が迎撃作戦を立案した時に、真っ先にヴァンフリート星域を選んだのは、一種の賭けだった。だいたい150年間も戦争をしていると、敵も味方も回廊付近のおおよその地理はデータとして入手してしまう。そこでブラッドレー大将はとっておきの会戦場については、切り札としてとっておき、いざというときのためにそこは使用しない規定を作ったのだった。そして今回帝国軍がかつてない規模で攻め寄せてきた時、ブラッドレー大将は「いざという時」と判断、とっておきの場所のヴァンフリート星域を選んだのである。ただし、これでもうヴァンフリート星域は敵に知られたため、今後訪れるかもしれない「とっておき作戦」の舞台には使用できないことになってしまった。
同盟軍全艦隊は既にヴァンフリート星域に関する詳細なデータを持っている。これはシャロンの案だった。ヴァンフリート星域会戦の直前、准将に昇進したシャロンは第五艦隊のアレクサンドル・ビュコック中将の次席幕僚として旗艦リオ・グランデに搭乗していたのである。他方、ヤン・ウェンリーはシドニー・シトレ大将の第八艦隊旗艦へクトルに搭乗する身となり、アレックス・キャゼルヌは総旗艦アイアースに搭乗して補給ラインの構築と補給作戦の実質的な指揮を執ることとなった。
他方、帝国軍遠征艦隊も、どうやら戦場がヴァンフリート星域になるようだと予測し始めていた。しかし予測も何もあった物ではない。何しろ艦隊がそっちの方に誘い込まれているのだから。
そしてそれは特に後方を進んでいたグリンメルスハウゼン子爵艦隊からはっきりと見えたのである。
「参謀長閣下」
幕僚として控えていたフィオーナがグリンメルスハウゼン子爵の参謀長に意見具申する。
「このままではわが艦隊はヴァンフリート星域に誘い込まれてしまいます。あの星域は見たところ無数の小惑星帯、多数の恒星と、まさに迷宮です。そんなところに引きずり込まれ、四方から包囲されれば、ダゴン会戦の二の舞になってしまいます」
参謀長はムッとしたが、さりとてそれを翻しはしなかった。ムッとしたのはやはり自分が女だからかな、とフィオーナは思った。
「だが、本隊が進んでいるのに、わが艦隊だけが後方に座していいものではないだろう」
次席幕僚が反駁した。
「それに、連携が失われれば、わが艦隊は戦場に孤立するだけとなっ
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