暁 〜小説投稿サイト〜
ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第四十一話 訓練は基礎中の基礎なのです。
[4/6]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
して第二次ランテマリオ星域で奮戦した一人である。
「つまり、フロイレイン・ティアナに副長として指揮をまかせておいて、という意味ですが」
「ほう?つまり卿はフロイレイン・ティアナよりも自分の方がこの艦をまとめ上げる自信がある、ということか」
「いや、それは・・・・」
ディッタースドルフは沈黙する。だが、彼は意を決したようにして言った。
「情けない話ですが、小官は嫉妬しているのかもしれません。あのような若く美しい女性が自分たちの上に立ち、さも当然のように指示をしている。しかもその指示が的確であり、当人も奢っていないと来ては・・・・」
「実を言うと、俺もだ。ディッタースドルフ」
ロイエンタールが苦笑した。
「あの一騎打ちはあきらかにフロイレイン・ティアナは手を抜いていた。あれは俺よりも数段、いや、次元の違う闘技の持ち主だ。天が与えたもうた才能にしてはなかなか物騒ではある」
ロイエンタールは淡々と話している。その顔にはいささかも傷ついた色はない。
「それだけなら俺の矜持は傷ついていただろう。だが、奴はそれを俺に悟られないように必死だった。誰にも傷をつけないようにとな。一見ただの気の強い小娘だと思っていたが、どうやらそうでもないらしい。・・・・いじらしいな」
最後の言葉をロイエンタールの口は苦々しげに吐き出したが、目は複雑そうな色を浮かべていた。
「艦長・・・・」
「ディッタースドルフ。事はフロイレイン・ティアナ一人の問題ではないぞ。例の女子士官学校が設立されて以来、多くの女性士官が乗り込んできている。この艦にもだ。俺はこの艦の艦長席についてまだ日は浅いが、水面下では男女の問題が起こっていることは承知している」
ディッタースドルフは瞠目した。そう、アレーナが皇帝陛下におねだりして出した訓示、そしてそれに伴う通達にもかかわらず、水面下ではまだまだ女性に対する蔑視の風潮はあった。当たり前のことだが、数百年続く帝国軍はそれまで男児一色。そこに女性が入り込んできてまだ数年にしかならない。
伝統という強固なコンクリートには女性がすっと入ることのできる割れ目一つすらない。
「いかがいたしましょう?小官も保安主任として職責を全うしますが、部下たちが一斉に離反しだしたら、抑えられるかどうか・・・・・」
「心配するな。俺にも考えはある。平時の訓練であれば軋轢や対立はむしろ自然の生み出すところ。だが、ひとたび戦闘に入れば、たとえ呉越同舟の仲であろうと、否応なく協力するほかなくなるのだ。ひとまず、下がってくれ。ご苦労だった」
ディッタースドルフは敬礼し、ロイエンタールは答礼を返し、二人は分れた。ロイエンタールは自室に備え付けられた簡易浴室でシャワーを浴び、軍服を着帰ると、デスクに歩み寄った。卓
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ