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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第四十一話 訓練は基礎中の基礎なのです。
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ております」
「ふがいないぞ!!よし、私が直に言って指揮を執る!艦長!」

 保安主任はロイエンタールを見た。ロイエンタールは無言でうなずく。その顔には毛ほども同様の色は見えない。

「艦長も念のため、装甲服を着用してください。艦橋総員も戦闘準備!第三小隊は艦長の護衛を、第四小隊は私に続け!」

 バタバタと装甲服を着用した兵士たちが出ていって、30分もしない頃、バ〜ン!!と艦橋の扉がぶち破られ、一団の敵兵が突入してきた。その時にはロイエンタールも装甲服を着用しており、たちまち艦橋内は乱戦の場と化した。
 疾風のように飛び込んできた一人の敵兵が振り下ろした特殊合金の剣をロイエンタールのトマホークががっしと受け止める。

「ほう、開始から1時間でここまで来るとは、さすがだと言っておこうか」

 ロイエンタールの眼は相手の眼をひたと見つめる。

「光栄だわ。でもこれからよ」

 とだけ、ティアナは言ったが、本当は声を大にして別のことを叫びたかった。
(私一人だったら、たぶん5分もかからなかったけれどね!!カップラーメン作る方が時間かかるんだって言いたいのに!!!)

 ロイエンタールのトマホークを弾き返すと、ティアナは勢いを殺さず、剣を振るった。ただし、ものすごく手加減をして、である。

 なぜか?

 前世におけるティアナが本気を出せば、一個軍を即時壊滅できるほどの実力を持っていた。その力はこの現世においても健在であったため、手を抜かなければ、即相手を殺してしまう恐れがあったのである。それはフィオーナ、そしてイルーナ、アレーナも同じであった。
 もちろん、そんなことをロイエンタールに悟られてはならない。というか、悟られてほしくはない。そんなことをすれば、誇り高いロイエンタールに一生の心の傷を負わせてしまうだろう。それに―――。

(そんなことになったら・・・なったら・・・・なったら・・・・!私困るわ!!)

 困る!?ティアナは自分で思ったことをもう一度客観的に見直してびっくりしていた。どうしてこまるんだろう?ロイエンタールが稀有な人材だから?ラインハルトとキルヒアイス、ミッターマイヤーとロイエンタールのカルテットの一画だから?

 それとも、バカ力の女だと決めつけられるのが嫌だから?

 ブルブルとティアナは心の中で首を振った。何しろ今は「戦闘中」なのだ。そんなことを思っていることは許されない。
 と、ティアナの剣の握りが緩くなったのか、思いが明後日の方向に彼女の注意をそらしたのか、いずれにしてもロイエンタールの反撃でティアナの剣が宙に舞って、艦橋の艦長席に突き刺さった。
はっと思う間はティアナの中では充分にあった。だが、周りの人間から見ればロイエンタールが間髪入れずに突進していったのだろう
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