新暦77年
memory:11 DSAA予選
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た!?」
「違う。ユウ、今のを完璧に往なしてる!」
今ので二人の間に距離が開いた。
そしてユウが何かを言った途端、ユウの雰囲気が変わった。
「「っ!?」」
な、何なんこれ!? さっきまでと違ってユウが別人に見える……っ!
周りの観客はユウの雰囲気の変化には気づいていないようで、気付いているのは多分それなりの実力を持った人だけ。
現にロベルト選手も警戒して構えを変えた。
「ジーク……」
「うん、これからがユウの本気、やね」
-side end-
-side other-
悠莉は魔方陣を展開すると、収束砲の応用で両腕に高密度の魔力の剣を作りだした。
そして縮地で距離を詰めると、まずはロベルトの体勢を崩した。
「クッ!」
一旦距離をとって体勢を戻そうとするがそれは叶わなかった。
悠莉は懐に入ると踏み込み際に右腕を居合いのように斬撃を繰り出した。
そして、傾いた重心に身を任せながら背後に回り、打撃の後に思いっきり蹴り上げた。
「クハッ!?」
「撃墜されないでくださいよ? ―――宿れ拳神、轟け鼓動!」
蹴り上げた足で震脚を行い、その力を利用して空中での追撃を始めた。
ロベルトを殴って打ち上げては縮地で更に上へと、高速でジグザグに飛びながら相手を打ち上げ続けた。
「インフィニティアソウル!!」
ロベルトの真上に位置すると、落下して蹴りを繰り出して地面へと叩きつけると轟音が響いた。
時間にして約十秒ほど。
ロベルトは何もできないまま、ほぼ初期値の状態だったライフが一気に0まで削られてしまった。
その短期間の一方的な展開に会場全体が静まり返った。
『し、試合終了ーーーッ!!』
その言葉で静寂が消えた。
会場中に空気が裂けんばかりの歓声が上がった。
その歓声を背に悠莉はステージを後にした。
-side end-
-side 悠莉-
本日付けの試合はすべて終了した。
会場中、どこへ行ってもロベルト戦の話題で持ちきりだった。
まあ、当然といえば当然なのかもしれない。
世界大会に出場できる程のロベルト選手に何もさせずに秒殺したのだ。
世界大会で優勝するのでは、とまで言われ始めている。
「……変身魔法を使っててホントよかった」
ボソッと呟いた言葉は誰の耳にも届かなかった。
変身を解き、帰り支度をしてジークのところへ向かった。
「ジーク、お待たせ」
「あっ、ユウ! おつか…れ?」
振り向き様に労いの言葉をかけようとしたジークだったけど私を見て首を傾げた。
「ん? どうかした……って、ああ、この姿は見せてなかったっけ。隣の人は初めてだし改めて自己紹介するね。初めまして、
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