新暦77年
memory:11 DSAA予選
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よだよ」
「やっぱり……。でも何で……」
「目立つのが嫌だから」
「へ? ……ぷっ…あははっ、何なんその理由」
「そのまんまだよ。世界大会に進出するだけでもマスコミがわいてくるんでしょ? 優勝とかしちゃったら管理局やその他も増える。そんなの面倒じゃん」
「……ユウは世界大会で優勝できるくらいの力がある言うん? 確かにユウから強い感じがする。やけど、ユウが考えとるほど世界もやけどミッドはやさしないよ」
真剣な表情で私に釘を刺すジーク。
それを見てザフィーラに言われたことを思い出して頭をかいた。
「確かにそうかも。だけど私もジークが思っているほど弱くないよ」
しばらく見つめあった。
どちらも目を逸らすことなく時間だけが過ぎた。
「「ぷ……あははははは!」」
どちらからともなく私たちは笑った。
「ユウがそう言うんならそんな気がする」
「そいつはどうも。でも、初戦の対戦相手で本当に世界に通用するかがわかるかも」
「そうなん? ……あっ、そういえばユウの対戦相手は誰なん?」
「ロベルト・シュタインだったかな? ゲートキーパーが二つ名の」
「……確かそのロベルトって前回大会の第三位やったはず。二つ名の通り、防御が硬くて上手い。ここ数年、世界大会以外ではほぼノーダメージできとる。そんな人と初戦から当たるなんて大丈夫なん?」
「どうなんだろうね。ロベルト選手は初参加者には現実を教えるために初手は譲って全力で防御する紳士みたいだからちゃんと対峙してみないとわかんないや」
「それは…確かにそうなんやろうけど……」
「まあ見ててよ。簡単には負けるつもりはないから」
-side end-
-side other-
『DSAAインターミドル地区予選! 次の試合は予選3組第1試合! 七年目のベテラン、ロベルト・シュタインと初参戦の新人、ユウ・リャナンシー!』
ステージ上で悠莉とロベルトは対峙した。
簡単な試合ルールの確認を終え、
「先手は受けてやろう。どこからでもかかってこい!」
そう言って防御の構えをとるロベルト。
観客も観客で「またか……」といった様子であってもロベルトに声援を送る。
それだけこのロベルト・シュタインという人物は多くの支持を持っている。
「そうですか。でも簡単に終わらないでくださいよ、先輩」
「ほざけ!」
そして試合開始のコールが鳴った。
「ジーク、ここにいたんだ」
「あ、ヴィクター」
「あなたが男子の部の試合を見るなんて珍しい」
「うん、ちょっと気になる子がおったんよ」
そう言いながらもその人物へと視線を外さない。
それに気づいたヴィクトリア
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