第7話
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んだけど…………正直、それだけが理由とは思えないんだよなぁ……」
「……メンフィル帝国はエレボニアやカルバードと違ってクロスベルを助ける存在なのか苦しめる存在なのか、よくわからないですよね…………」
「そうだな…………唯ラギール商会に関してはある程度、信用してもいいと思う。」
「?どういう事ですか?ラギール商会も黒月と同じ裏組織なんですよね?」
口元に笑みを浮かべて言ったロイドの言葉を聞いたノエルは不思議そうな表情で尋ねた。
「……リウイ陛下達がクロスベルに滞在していた時、エリィが思い切ってイリーナ皇妃に聞いたらしいんだ。何故、”ラギール商会”をクロスベルに来させたのかと。」
「それで…………どういう理由だったんですか?」
「……ラギール商会がクロスベルの裏社会を把握する事で裏社会の人達の犯罪を無くさせる事が理由だそうだよ。」
「ええっ!?そ、そんな事ってできるんですか………!?いくらあのメンフィル帝国と懇意にしている裏組織とはいえ、そんな理由で異世界を渡ってまで店舗を展開するなんて…………」
「……店主のチキさんはリウイ陛下に奴隷として買われているから、実質リウイ陛下の家臣なんだ。だから彼女がラギール商会を代表して、多くの”店員”――――メンフィル兵達と共にこのクロスベルに来たらしい……当然人身売買等違法な商売は一切しないという条件で。ラギール商会としても元々俺達の世界独特の技術のオーブメントを主にした商品を手に入れたく、メンフィル帝国の提案に乗って、このクロスベルに店舗を置いたんだって。」
「そうだったんですか…………それにしてもイリーナ皇妃って噂通り、本当に優しい方ですね…………故郷や家族を助ける為に裏組織に制約を付けさせるなんて…………」
「ま、まあ確かに”聖皇妃”の異名通り本当に立派な人だと思うよ。」
ノエルの言葉を聞いたロイドはIBCビルで見せたイリーナのすざましい威圧を纏った笑顔や自分に言った忠告を思い出した後冷や汗をかいて答え
「??」
(くかかかっ!IBCビルで忠告された事がトラウマになっているのか〜?)
ロイドの様子をノエルは不思議そうな表情で見つめ、ギレゼルは陽気に笑っていた。するとその時、アナウンスが聞こえてきた。
―――乗客の皆様にお伝えします。まもなく、クロスベル自治州、クロスベル市に到着いたします。リベール、レミフェリア、メンフィル各方面への定期飛行船をご利用のお客様はお乗り換え下さい。なお、大陸鉄道公社規約に基づき、当列車はクロスベル駅にて30分ほど停車させていただきます。エレボニア方面に向かわれる方は入国申請書をご記入の上、臨検官への提出をお願いいたします。
「はは、一駅だけだからあっという間だったな。」
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