第3話 再会
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「じゃあ、俺がこの街について軽く教えてやるよ」
そう言うと、マスターは拭いていたコップを置いた。
それにしても、このマスター。
声といい顔といい、渋いな。
渡 哲○みたいだな。
「まず今いるこの街は、商業都市リムンヘルド。そして、この都市が属する国は、リアバーグ王国。大陸にある国の中では、一番歴史のある国だ」
やっぱりここは商業都市か。
で、今いる国は王政か。まあ、見るからに中世っぽい感じだからな。
民主主義は無いか。
民主主義は、それはそれで問題ある政治体系だが。
「リムンヘルドは上層と下層と2つある。上層は富裕層と、富裕層専門の店が並んでいる。下層はその逆だ。庶民や浮浪者が住む区域だ。その区域をさらに東西南北で区分してるってわけだ」
「なるほど」
「で、最初の話に戻るが。東西南北、それぞれにまとめ役みたいなのがいるんだ。あのマーチョは俺たちが今いる区域、南区域を取り仕切る奴だ。ゴーチョはその子分だな」
小物臭しかしないけどな、あいつら。
まあ、そこら辺は色々あるんだろう。
他所者の俺が口出しすることじゃないな。
「それより、マスター」
「ん?」
「仕事とかないのか?」
「仕事か?それなら、ギルドに行きな。ギルドには、庶民だけでなく富裕層からの依頼も来る。実力次第だと、大金持ちになれるぜ」
ギルドか。RPGだな。
「じゃ、ギルドに行くわ。水、御馳走さん」
「ギルドは東区域だ。次は何か頼めよ」
「来た時はな」
俺は立ち上がると、ギルドへと向かう。
しかし、ギルドか。
やっぱり、モンスター討伐とか護衛とかがあるのかな。
15分ほど歩くと、剣が交差した看板を掲げた建物を発見。
ここか?
扉を開けると、中には武器を引っ下げた男女がいるいる。
俺は受付へと歩いて行く。
「あっ、お前!」
……。
視線を左にスライドすると、フラグ女の姿が。
三度登場か。何だ、このフラグは。
「あの時はお礼を言えなかったけど。リムンヘルドに向かっていたから、また会えると思っていた」
「お姉さん、ギルドの仕事がしたいんだけど」
俺はフラグ女をスルーし、受付に座る女性に話しかける。
気のせいか、耳が尖っているような。
「お前はどこから来たんだ?」
「登録が必要?」
「はい…。ギルドへの登録が必要となります。この紙に必要事項を記入してください」
俺は女性から紙とペンを受け取り、必要事項を記入していく。
「私はこの国の出身だ」
まずは名前か。
名前…。どうするか。
九条 焔はすでに死んだ人間。
あの器にこの魂が入って、初めて九条 焔となる。
じゃあ、
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