第34話 救いたいって思うから......
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流し込む。
それを心配そうに眺める花陽とそうでない凛。
「...ふうっ、ごめん驚かせたわね。」
「つ、次からは気を付けるよ」
「別に花陽が気にするほどでもないわ。いい加減食べられるようにならなきゃいけないと思ってたところだし、丁度いいわ」
嘘。本当は全然克服しようとは思わない。苦手なものは苦手だし、食べないからといって体調面に影響が出る程でもないから。
みかんの栄養は他の柑橘類で補えばいいし。
「で〜もさ」
そんな時、凛が肉じゃがの肉だけを小皿によそいながら呟く。
「なによ」
「かよちん今日なんか変」
「っ!!」
唐突の凛の指摘に一瞬私は「はっ?」と、顔を顰めるも思い当たる節があり、私はちらりと花陽を横目に凛に返答する。
「変って.....花陽が?どうして」
「だってさ、今日の夕飯の献立聞かれた時凛、ちゃんと言ったもん。『真姫ちゃんみかん苦手だから出しちゃダメにゃ!』って」
そこで私は気付く。
─────花陽なら凛の言ったことを忘れたりしない、と。
「そ、そうだった....ね。」
指摘された花陽は誤魔化さずに「ごめん」とだけさっきから言ってる。
「”ごめん”は聞き飽きたわ。どうしたのよ花陽。私もさっき聞いたけど、今日の貴女本当に変よ。」
「大丈夫だよ。きっと疲れてるんだと思う」
花陽は喋らず”胸の前で指を合わせながら”答える。
「だ〜からかよちん、癖出てるにゃ。かよちん嘘つく時癖出るからわかりやすいにゃ」
更に指摘されどんどん縮こまる花陽が流石に可哀想に思えてきたので私はこれ以上追求しない事にした。
「花陽が話したくないなら私はこれ以上聞かないわ。何に悩んでるからわからないけど、花陽が話したくなった時に聞かせてくれたら....私は嬉しいから」
「真姫ちゃん.....」
なんか、私らしくない恥ずかしい事を言ったような気がする。けど、もしかしたらちょっとだけ私は変わったのかもしれない。例の先輩面した優しくて他人を優先して行動するあの人のおかげで....
「大丈夫だよか
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