第35話 残り十センチの勇気
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でいるんだ。
────花陽の笑顔も............俺が守ってやる!
まだμ‘sが結成されて間もないころに彼女に伝えた想い、約束。
それを今俺が招いた出来事で花陽を苦しめている。
”守る”と言った”俺”という張本人が。
「.......そんなの、許されるわけねぇよな」
誰に言うでもなく、一人呟く。ガタンと音を立てたせいで皆一斉に俺の方を見て不思議がるもそれを無視して部室を出ようとする。
花陽にどう言うか、どうやって解決させるか何も策なんてない。でも、俺が行かなきゃ......俺がやらなきゃだめだということだけは決まっている。
「ちょっと大地!アンタどこに行くのよ。もう少しで絵里も希も来るんだから花陽は真姫に任せなさいよ」
「......俺が行かなきゃ意味がねぇんだよにこ」
「なんで関係ないアンタが───」
「尻拭いだよ.......クソッタレ」
意味が分からない、といったような顔の先輩を置いといて俺はドアを開ける。
いつもいつも......何をやってんだかなぁ〜俺は
俺は俺自身に嫌気が差す。
〜☆〜
笹倉大地という音ノ木坂で唯一の異分子が部室を出て行って数秒後に生徒会の二人は戻ってきた。
「みんなもう練習する準備はできたかしら〜って、あれ?」
「みんなお疲れ様〜........真姫ちゃんに花陽ちゃん、それに大地くんもおらんね。どうしたん?」
三人の存在が無いことに気づいた希は穂乃果に尋ねる。が、彼女は黙って首を横に振るだけで、何が起こったのか答えられなかった。
絵里が他の子にも視線を向けるも誰もがみな、同じ反応だった。
「みんなも知らないって....ど
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