第35話 残り十センチの勇気
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して、パッと一つだけ約束と思われる心当たりのある会話が浮かんだ。
『す、水族館に行きたいな』
『水族館か。いいな、今度みんなも誘って──』
『2人で!!2人で.....行きたい』
『わかった。今度ちゃんと2人で行こうな』
『うん!!えへへへへへ♪』
な、なるほど...確かに『行こう』とは俺言ったな。約束はしてないけどな。
でもこの会話の流れからして”約束した”と捉えられていてもおかしくは無い。穂乃果は見事、それを正直に受け取ってしまったようだ。
「もしかして忘れちゃったの?」
「うん?いや、水族館の話だろ?忘れてないからな。時間空いたら一緒に行こうな〜」
「えへへへ♪もちろんだよ!」
穂乃果様は大変ご機嫌麗しゅうこと。対して俺は心の中でこう考えていた。
────あぁ、すっげぇ嫌な予感がすると、
この予感が外すことなくやってくるのは後日の話。
───第35話 残り十センチの勇気───
時が進むのは早い。穂乃果と軽く雑談してSHRが始まり、1限から6限へとタイムスリップするかのように時間は進んでいった。
ほとんど授業の話は聞いてないけど内職で脳の運動をしていた為、居眠りはしていない。
個人的には知識とかそういうのよりひらめきとか欲しいなぁ〜なんかつまんないなぁ〜と考えていたのは気のせい。
と、いうことで放課後。各自自分の予定通りに行動するクラスメートを他所に俺はまだ、窓の外を見て黄昏ていた。
「海未ちゃ〜ん、早く部室行こうよぉ〜。ってあれ?大地くんどうしてまだ荷物片づけてないの?」
「そうみたいなんです...授業中勉強していたかと思えば今度は窓をずっと見てますし。いつもの大地の雰囲気を感じられないのです。」
ことりと海未の声がなんとなく聞こえるが、それは右か
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