第33話 過度の友情(後編)
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れ一切見せることはなくなった
「俺も一応そうなんですがね....そこんところあんまり気にしちゃいないけどさ」
「そうなの?あ、私がファーストキスの相手で嬉しい?嬉しいでしょ?」
「お前なぁ.....あの雰囲気で嬉しいもクソもあるか。これでも喰らえ」
「いたっ!!もう!いきなりデコピンなんて痛いじゃない!」
そんなお怒ってるの笑ってるのか、嬉しがっているのかわからない未遥をそっと抱きしめる
「未遥.....」
「大地.....くん。.....もうまたそうやって誤解されるような事を」
「いいんだよ。俺の気持ち知ってるならそれで」
「......ほんと...女たらしね。せっかく....わ、私は.....うっ....大地くんの事を...あ、諦めようとしてたのに....ふえっ......大地くんの温もり感じちゃってたら....諦められない、じゃないの」
涙で掠れはじめた声を聞きながら、俺は強くより強く抱きしめる
それに答えるように俺の背中に手を回す
「俺は未遥に会えてよかった、未遥がいなかったら....あのまま重圧に押し潰されてた.....俺を助けてくれて、ありがとう。俺を好きになってくれて....ありがとう!!!」
「私こそ.....いつも傍にいてくれて嬉しかった。頭を撫でてくれて嬉しかった。ありがとう.....大好きだよ....大地くん」
俺たちはお互いに足りないところを埋めてきた
俺に足りない『人の温もり』
未遥に足りない『愛情』
お互いできること、出来ないことがはっきり分かれていたからこそ
2人は惹かれ合った
だけどお互い自分の気持ちを隠し、現状維持をしてしまった結果
『依存』が生まれた
俺達はすれ違ったまま....時を共に過ごしてしまったんだ
「もしね」
「うん?」
「....もし、辛くなったらいつでも私のところにおいで?....私はいつでも歓迎するから」
「........わかった」
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