第33話 過度の友情(後編)
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冷や汗が全身から吹き出しているのがわかる
多分私は2人が交わした会話の大半はよく理解していない
なにがなんなのか.......
いや、たとえ理解していたとしてもすぐ忘れちゃう
でも.....私の胸を締め付けているのは未遥さんの告げた一言
「.......っ」
口に出そうとしているのに声が出ない
震えている手を動かし、私はそっとスマホの電源を切り、それを眺めながら震える体が収まるまでじっとしていた。
だけど、いつまで経っても震えは止まらない
ショックが強すぎて頭が混乱している
それでも何とか喋ろうと口を動かす
「記憶が......無いって......」
私の声は今までにないくらい掠れていた。
.......記憶.....喪失?
.................なんで?
〜☆〜
「.........」
俺の知っている未遥は、こんなんじゃ無かった
容姿や笑顔、持ち前の明るさで女子だけでなく
未遥が苦手としていたにも関わらず男子からも人気は高かった
自分が先頭に立って何かをするわけでもなく、それこそ
ことりと同じ様な立ち位置でクラスを支える彼女は
自分勝手な事は決して言わなかった
どんな時も相手の顔色を伺い、相手にとって1番ためになるアドバイスや助言をしてくれる頼もしい女の子だった
俺もその頼もしさに何度助けられたか......
だけど......だけど今ここにいる彼女はそんな頼もしさや優しさなんて微塵も感じない
「ねぇ、どうなの?」
じわりと距離を詰めてくる未遥に合わせて俺は一歩、また一歩と後退る
「し、知らない.....何も、伝えてない」
「そう........」
俺は別に話したくないから話さなか
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