第33話 過度の友情(後編)
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してたもん....大地くん、昔はそんなに人前で笑う人じゃなかったもん...』
訴えと共に嗚咽の混じった声が電話越しに聞こえる
切らなきゃ
でも.....この先どうなっちゃうのかな?
聞いちゃダメなんだろうけど、気になるよ...
『大地くんは私の前でしか笑わなかった!その笑顔が私に向けられていたんだって、嬉しかった!私だけに向ける笑顔、私だけにくれる優しさ、私だけに教えてくれる辛さ、私だけの大地くんの隣......私の居場所はここなんだって!思ってたの!』
『お前.......』
『大地くんが今まで苦しんできたってのはわかってる......それにつけ込むなんて思ってない。ただあなたの隣に寄り添っていたいだけなの!!』
『み、未遥...少し落ち着け---』
『落ち着くのは大地くんの方だよ!!!!!!!!』
あまりの怒声に暫し静寂がやってきた
大地さんの部屋の雰囲気はもちろん、私の耳元での出来事のはずなのに
部屋全体に広がる重たい空気
私の部屋はアイドルのグッズだったりポスターだったり....
中学の時に書いていた絵本だったり
自分で言うのも変な気がするけど、とても可愛らしい部屋
だけどそれは一瞬にして切羽詰った状況になってしまった
どうしよう.......こ、怖いよ.......
『.......して?』
『え?』
『どうして.......大地くんはそこまでμ'sに心を許してるの?』
『心を許すって....お前』
『彼女たちは大地くんの何を知ってるの?』
なんとなく....この先を聞いちゃいけないような気がする
『何を....?』
『その大切な仲間は大地くんの事をちゃんと理解しているの?』
『....何を言いたい』
『大地くんが記憶を無くしてるってこと、知ってるの?』
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