第32話 過度の友情(前編)
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いてないし、興味ないからね」
「........あのね.....えっと....そ、その....」
未遥が珍しく歯切れが悪く、これから出てくる言葉に少々不安を覚える
「未遥......?」
俺、自分の手、俺、自分の手を交互に見て.....そして
ふわっ........
「み.........はる?」
彼女は俺を正面から捉え、未遥の柔らかな身体を俺の体に押し付ける
抱きつかれていると頭が理解したの数秒後の出来事だった
今まで手を繋いだり、俺の肩に頭を乗せたりとしてきた未遥は
初めて俺に抱きついてきた
未遥の体温と大きいとは大袈裟には言えない控えめな胸、女の子らしい匂いが俺の鼓動を速める
俺の左頬には未遥の左頬が直接あたり、彼女のスベスベな肌を堪能してしまう
未遥も緊張してるのか?
と、思うのは未遥の鼓動が直接俺に届くほど強く強く抱きしめられているから
初めてだった
彼女がトロンとした目で俺を見つめているのは
「ど、どうしたんだ?らしくない」
あくまで冷静....冷静になるんだ俺
「寂しかった」
それを聞いて俺は理解した
俺がいなくなってからの未遥の気持ちを
「大地くんがいなくなって私と一緒にいてくれる人が傍から離れて.....連絡先も交換しないまま大地くんいなくなっちゃって.....どうしたらいいかわかんなくって....」
俺はあの学校から離れたかった
だけどそれは俺の自分勝手な願いでしかなかった
未遥の気持ちを考えてやれてなかった
そのことが....とても胸深くに響いた
「大地くん大丈夫かな?向こうで元気に学校行ってるかな?友達できたかな?ちゃんとご飯食べてるかな?とか毎日毎日毎日心配してるのに.....会いたいな...お話したいなって思っていたのに......でも大地くんは《今の学校生活が充実してる》とか、《μ'sの笑顔を守りたい》とか言っちゃってさ」
徐々に未遥の声のトーンが落ち、少し寒気がした
「今の大地くん.....すご
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