第3章:再会、繋がる絆
第53話「堕ちた天巫女」
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た。
「っ...!?椿!」
「ええ!」
―――“Aigis”
―――“刀技・金剛の構え”
バチィイイイッ!!
瘴気から煌めくものが見えて、咄嗟に僕と椿で皆を庇うように立つ。
そして、迸った閃光を障壁で弱め、障壁が破られた所を椿が何とか弾いた。
「っ...なんて、重さ....!」
「全員離脱!捕捉されている!」
僕の声に皆が散り散りに離れる。
瞬間、先程までいた場所が閃光によって薙ぎ払われた。
「っ、くっ...!」
閃光が薙ぎ払うのを横目で見ていると、僕目掛けて触手が襲ってきていた。
それを、なんとかシャルで逸らす。
「...範囲が広がっている...!?」
「...それだけじゃないわ。」
偶々一緒の方向に逃げていて、隣にいた椿が言う。
「...あの閃光、どうやらあれっきりじゃないらしいわね。」
「...そうだな。」
そう。触手だけでなく、閃光も放たれるようになっていた。
これでは、ますます近づけないし、封印もできない。
「(くそっ...どうすれば...!)」
とにかく、クロノに指示を仰ごうと通信を繋げようとする。
―――....め...さい....。
「....っ....?」
何か、何かが、聞こえた気がした。
「....司?」
「司さん...なのか?」
僕より耳が...と言うか、感度が良い椿が、司さんの声だと断定する。
『....ごめん...なさい....皆...私の...せいで.....。』
「『っ...司さん!?意識が戻ったのか!?』」
念話を飛ばすが、こちらからは通じないのか、反応がない。
...当然だ。あんな瘴気の中にいるのだから、通じる訳がない。
「(だけど、この程度なら...!)」
瘴気で妨害されている。...だけど、それだけだ。
広範囲には無理だが、一つの方向...司さんに対してだけなら、繋げられる!
『皆...私の、せい、で...不幸に....。』
「『...司さん!無事なのか!?今、何とか助けて....!』」
妨害に対抗する魔力を片っ端から詰めながら司さんに念話を繋げる。
魔力はそこらじゅうにある。これで、声が届いたはず...!
『っ....嫌っ!来ないで!!』
「なっ....!?」
刹那、閃光と触手による攻撃が苛烈になった。
皆避けようと距離を取っていたから、避けるのは簡単だったが...。
『私なんかが...!私なんかがいたから....!』
「(拒絶してる...
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